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(回答先: 瀬戸際戦術、エスカレート 北朝鮮(産経新聞) 投稿者 TORA 日時 2002 年 12 月 24 日 11:13:08)
また、アメリカ政府の対応も、実はかなり複雑になっているらしい。
「現在、来年二月にもアメリカによるイラク攻撃が始まるとのもっぱらの見通しだ。しかし、核関連の査察はどうやらクリアーしそうな状況と言われる。もともとイラクは核開発に成功していない。そうなれば、あとは生物・化学兵器の問題。フセイン政権が廃棄を宣言し、実行するようなことがあれば、アメリカも“矛を収める”可能性が高い。そうなった場合、必然的に順位が入れ替わり、北朝鮮が『悪の枢軸』の筆頭となる。」
「アメリカは北朝鮮に対して『対話解決』を公言しているものの、決して軍事力という選択肢を排除しているわけではない。時間的にイラク問題が先に来ただけで、根本的には手続き上の問題だ。その意味では、イラクがどう片づくかにかかっている。」
「北朝鮮の場合、核はもとより生物・化学兵器の開発問題もある。ブッシュ政権はさらに通常戦力の削減すら問題にしている。また、仮にこれらが解決したとしても問題が残る。イラクの場合、アメリカに折れても石油資源のおかげで経済的にはやっていける。しかし、北朝鮮の場合はそうはいかない。北朝鮮の主要『貿易』品目は兵器だ。現物が『輸出』できないとなれば、そのノウハウを『輸出』するしかない。だが、アメリカは当然、それを止めさせようとする。問題解決の難航は必至だし、すべてを失った北朝鮮は到底、持ちこたえることはできないだろう。――」
ちなみに、去る10月初めの米朝協議を終えた、ケリー米特使の報告は「三段組」になっていたらしい。つまり、第一段は協議直後の表面的な内容、第二段は周知の通り、北朝鮮の核開発容認発言の暴露である。第三段は何か。実はケリー特使の心情吐露である。
「遠心分離器の購入証明書という確度の高い証拠を突きつけたとは言え、北朝鮮側がまさか認めるとは思わなかった。彼らのやり口からすれば、これまで通り突っぱねるはずだった。現に最初はそうしたのだ。しかし、最終的には開き直って認めてしまった。どうしてそうなるのか、正直言ってさっぱりわからない。――」
ケリー特使のコメントを受け、アメリカ政府首脳陣は深い疑問に苛まれた。
“理解できない。こんな政権と対話が成り立つのか?”と。
少なくとも北朝鮮流の“対話”が通じる余地が極小化していることだけは確かである。
http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/10_28_analysis.htm