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2002.12.23
Web posted at: 06:17 JST
- CNN
バグダッド(CNN) イラク政府のアミール・アルサアディ大統領顧問(科学技術担当)は22日の記者会見で、米英が「イラクが核・化学・生物兵器を隠している」と指摘していることについて、「古いものでは1990年ごろの情報に基づくもので、誤りであることはイラク政府が証明している」と述べた。さらに、米国がそれを確かめたいのであれば、「情報機関担当者の派遣を喜んで受け入れる」とも述べた。
同顧問は「古い情報に盛り込まれていた地点への24日間に渡る査察実施と、7日の大量破壊兵器申告書提出の結果、(米英の)指摘に根拠がないことが明らかになった」と指摘した。
さらに「もし、米情報機関担当者が国連査察チームに同行し、彼らが疑わしいと言っている地点を見たいというのなら、そうしてもらって結構だ」とも述べた。
同顧問はイラクの申告書に関し、米英が国連安全保障理事会決議1441に対する「重大な違反」と主張していることについても否定した。
また米国務省が「イラクは、ニジェールからウランを入手しようとしたことを申告書に盛り込んでいない」と指摘していることについて、同顧問は「これは1980年代の二酸化ウラン入手計画だ。二酸化ウランは兵器にならない。またこの計画は申告書に盛り込んである」と述べた。
しかし、二酸化ウランからの兵器級のウランを製造することはできる。
また国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の委員長だったリチャード・バトラー氏が「イラクが毒ガスのVXガスを作っていた証拠がある」を主張していることも非難。「確かに1990年4月にVXガスを作ろうとしたことがあったが、結局失敗した。物質は廃棄された。それだけだ」と述べた。
査察チームは22日、イラク国内7カ所で査察を実施した。ブッシュ米大統領は20日、イラクの申告書について「元気づけられるようなものではなかった」とし、フセイン大統領の武装解除を定めた安保理決議「条項の実施」を米国が行う、との考えを示している。
しかしインタファクス通信によると、ロシアのイワノフ外相は「私たちの共通の目標は、イラクが大量破壊兵器を保有していないことを確かめることだ。決議1441を超えたものは私たちの視野にはない」と述べ、米国単独の武力行使に反対する姿勢を改めて示した。
ブッシュ政権はイラクの申告書は決議の「重大な違反」としているが、米国では与党共和党内から「戦争は不可避ではない」との見方が出てきている。
CNNの番組に22日出演したルガー上院議員(インディアナ州選出)はこれまでの事態の推移について「残念ながら予想どおりだった」としつつ、「米国の軍事的圧力で、フセイン大統領は逃げ出そうとしているのではないか」と述べた。
またCBSの番組に出演したヘーゲル上院議員(ネブラスカ州選出)はイラク申告書について「ナンセンスだ」としながら、「戦争は避けられると信じる」と話した。
また同議員は「もし大統領が『戦争をするしかない』と考えるとしたら、これまでしてきた以上に説明が必要だ」と述べ、さらなる説明の必要性を示した。
しかし民主党からは悲観的な意見も出ている。
FOXニュースの番組に出演したバイデン上院議員(デラウェア州選出)は、戦争は「不必要」としながら、フセイン大統領は「再び判断を誤り」、「国連に武力行使を支持させることになる」と話した。
またグラハム上院議員(フロリダ州選出)は「この冬、対イラク武力行使が起こる状況は続いている」と述べ、武力行使の結果、国内外で米国を目標としたテロが続発するとの見方を示した。