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【カイロ25日=平野真一】「公的な場所でのイスラム教徒女性のスカーフ着用は憲法違反」――トルコのセゼル大統領は24日夜、公正発展党(AKP)のギュル新首相に対し、建国以来の国是である世俗主義を守るよう警告した。穏健イスラム政党のAKPは先の総選挙で圧勝し、同党副党首のギュル氏を首班とする同国初のイスラム政党単独政権が18日に発足したばかり。セゼル大統領の「スカーフ禁止」警告は、トルコ社会が名実ともにイスラムに回帰して、政教分離を大原則とする世俗主義が失われることへの警戒感の表れといえる。
ギュル首相は、欧州連合(EU)加盟や経済危機克服など実利重視の方向を打ち出しながらも、「スカーフ着用は信教の自由の問題」などと発言。AKP所属のアルンチュ国会議長が妻にスカーフを着用させて公式式典に参列する“事件”も起きている。
こうした動きに対し、大統領は「スカーフ問題は憲法裁判所で決着ずみ。再び持ち出してもだれの得にもならず、問題を作るだけ」とクギを刺した。
(11月25日13:29)