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2002.11.22
Web posted at: 16:28 JST
- CNN
シドニー(CNN) テロへの警戒を強めるオーストラリアで、全身を覆うイスラム女性の服装について「爆弾を隠し持つ恐れがあり、禁止すべきだ」との提案が地方議員から出され、イスラム教団体などが強い反発を示している。
イスラム服の規制を提案したのは、ニューサウスウェールズ州議会のフレッド・ナイル議員。キリスト教右派の立場で知られる同議員はテレビ番組の中で、先月モスクワで起きた劇場占拠事件などを例に挙げ、公共の場での着用禁止を訴えた。同事件では、チェチェン武装勢力の女性がチャドルと呼ばれるマント型の服の下に爆弾を隠し持っていた。ナイル議員は「チャドルを着るのは過激派だけだ。正常なイスラム教徒は着用しない」などと話した。
この発言には多方面から批判が集中したが、ハワード首相が「個人的にイスラムの教義のことはよく知らないので、何とも言えない」とあいまいな態度を取ったため、問題はさらに拡大。22日にはダウナー外相が事態収拾に乗り出し、テレビで提案の却下を明言した。同外相は「あらゆる種類の服に、あらゆる物を隠し持つことができる。しかしレインコートの下に物を隠せるからといって、着用を禁止することはない」などと説明した。
オーストラリア在住レバノン人の組織のメンバーは22日、CNNに「イスラム教徒の女性はこれまでもいやがらせを受けてきた。ナイル議員の発言で、さらに外出を恐れるようになってしまった」と訴えた。
オーストラリアでは、先月インドネシアのバリ島で起きた爆破テロなどを機にイスラム教徒への不信感が高まっている。同国政府は19日、アルカイダがオーストラリアでテロ攻撃を計画しているとの「信用できる情報を得た」として、警告を発した。