現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
コペンハーゲンからの情報によると、デンマークの警察は19日、イラク軍の元参謀総長ナザル・カズラジ氏を戦争犯罪の容疑で逮捕した。80年代、クルド勢力に対し化学兵器を使用するよう指示したとして、告発されていた。同氏はフセイン大統領と対立して国外へ逃れた後も、軍内である程度の影響力を保っていると目されており、フセイン体制打倒を目指す反体制派や米国が接触を続けていた。
カズラジ氏はイラン・イラク戦争から湾岸戦争が始まる直前にかけ、軍の最高幹部だったとされる。88年にイラク北東部の町ハラブジャが神経ガスやマスタードガスで攻撃され、クルド人を中心に5千人以上が死亡した事件の責任者として、デンマークへ亡命したクルド難民から指弾されていた。
カズラジ氏は湾岸戦争後に退役し、96年にヨルダンへ逃亡。99年、デンマークへ移り、家族とともに政治亡命を申請した。
反フセインに転じた最も高位の軍幹部だけに、米ブッシュ政権や反体制組織の一部には、カズラジ氏をフセイン氏に代わる潜在的な指導者とみなす意見がある。ロンドンで活動するイラク国民会議(INC)幹部は20日、「軍に蜂起を呼びかける際など、力になってほしいと期待していた。我々の運動にとって、痛手だ」と語った。
(19:46)