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(回答先: 10月25日発売の新著『9・11事件の真相と背景』1刷売り切れ!2刷1,000部印刷製本中! 投稿者 木村愛二 日時 2002 年 11 月 17 日 05:20:02)
「戦争18」に投稿した「日本人は戦略的思考が苦手」への木村さんの反論にレスしよう、としましたが、「メッセージを投稿」がうまく動きませんので、ここに投稿します。
小生の投稿は、いわゆる評論家、識者らをおちょくったもので、「阿修羅」投稿常連の方々を批判したものではありません。木村さんは、著作も多く、「有名人」のカテゴリーに収まる方かも知れませんが、前回の投稿では、木村さんのことは、全く念頭にはありませんでした。多謝。
ただ、「ユダヤ=悪の根源」説には、若干の違和感もあります。昨今のシャロンだのネタニヤフだのの言動をみていると、ユダヤ=悪というのも共感できる気がしますが、そうかといって「ユダヤ人を皆殺しにしようとしたヒトラーやヒムラー、ハイドリッヒが正しかった」ということには(木村さんがこのような主張をされているわけではないことは、重々、承知しておりますが)ならない、と思います。小生は、バレスチナ問題の解決には、パレスチナにユダヤ民族国家を作ることを約束した英国の責任で、オーストラリアあたりの無人地帯に、「イスラエル国家を移転させる」しかないのでは、と思っています。中東の富裕国にも、新国家建設のための資金を供出してもらう必要があるでしょう。SF的とお思いでしょうが、あと1世紀も、パレスチナ問題を理由としてアルカイダやフセインと米国のような親ユダヤ国家が戦うコストを考えれば、夢ともいえないでしょう。周辺と摩擦を起こさない「立国のための場所」がどこかにあるかどうか、は十分、承知していませんが、国連などで各国が知恵を出し合えば、いいソリューションもみつかるのでは。
ここでいいたいのは、パレスチナ問題の解決というよりは、歴史的事象に時効があるのか、という問題です。現在のパレスチナ問題に当然、ナチスドイツは有責ですが、今のドイツは有責にのかどうか。
北朝鮮の拉致問題でも、日本では、ごく一部の左翼的な人しか指摘していませんが、根源は日本の朝鮮半島の植民地化と、その結果としての南北分断国家の成立、にあることは明白です。マルクス・レーニン主義の歪曲としてのスターリン主義、さらにそれに独特の解釈を加えた金日成の主体思想が、拉致行為の背景にはあります。つまり、「帝国主義の植民地状態の南朝鮮を解放し、社会主義国家にしよう」という当時の金日成のスローガンを拠り所に、南への工作員潜入のための、日本語教育や戸籍確保のために、拉致が行われたわけでしょう。こうした金日成思想は、今からみれば、「全くの戯言」であっても、工作員はこういう思想の正当性を信じて、拉致を行ったのでしょう。単なる営利誘拐とは、ここが違うわけです。今の日本では、どうも、国家犯罪と個人の犯罪の意味の違いをほとんど考える人がいないようです。(まあ、国家犯罪だから、罪が軽くなる、ということではありませんが)。
また、話が逸れましたが、つまり、拉致問題では、19世紀以来のわが国の朝鮮半島支配の責任がからむのか、という点です。もちろん、これにからんで、朝鮮人の方々の日本への強制連行や創氏創名問題なども出てきます。ナチスドイツの悪行に、現在のドイツ人が今も有責なのか、と似た問いです。さらに敷衍すれば、イスラエルの現在の蛮行について、22世紀のユダヤ人も有責なのか、ということです。小生は、ある年限で区切りをしないと、歴史の初めまで遡る話になる気がします。アレキサンダーもシーザーもジンギスカーンもフビライもメフメット2世も皆、有責なのでしょうか。よく分かりません。皆さんはどうお考えでしょうか。