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11/16 16:25 誰も分からぬJIの全容 小グループの連合体か 外信56
共同
インドネシア・バリ島の爆弾テロで浮上した東南アジアの地下組
織ジェマ・イスラミア(JI)について、世界の紛争予防と解決を
目指す国際研究機関「インターナショナル・クライシス・グループ
」のインドネシア代表、シドニー・ジョーンズ氏に聞いた。(ジャ
カルタ共同=八谷敏弘)
―JIとは。
「正確に知っている人間はいないだろう。統一された構造を持つ
組織ではなく、最高責任者も階層制もない。それぞれの指導者に率
いられた小さなグループの連合体と思われる」
―インドネシアのイスラム急進派指導者バシル容疑者がJIの精
神的指導者とされるが。
「東南アジアで(国際テロ組織)アルカイダにつながるテロに関
して逮捕された人々はすべて彼を知っている。何らかのつながりが
あるが、正確な役割は明確でない」
「二○○○年十二月にインドネシアで起きた連続爆破事件の逮捕
者らが『彼に実行許可を得た』と証言したのが、最も具体的な証拠
だ」
―JIはテロ組織か。
「暴力行為に関与した人々を含むネットワークがあり、バシル容
疑者もその一部といえるが、全容は明らかでない」
―米英などはJIをテロ組織と認定しているが。
「象徴的な認定にすぎず、資産凍結などの措置は難しい」
―バシル容疑者とは。
「一九七○年代初め以降、インドネシアにイスラム国家を実現す
る運動に関与。ジェマ・イスラミアと呼ばれる暴力的ではない小人
数の学習グループを幾つも設立した。しかし(スハルト政権による
弾圧で)八五年にマレーシアに逃れ、グループは破壊された」
―マレーシアではどんな活動をしたのか。
「彼の哲学はより過激になり、インドネシアだけでなく世界でよ
り普遍的なイスラム国家の実現を目指すようになった。エジプトか
ら来ていた過激派組織のメンバーと親密になったことが影響してい
ると思う」
―インドネシアとアルカイダのつながりは。
「直接関係があるのは五人程度で、その人々がより大きなネット
ワークを展開していると考えている」
× ×
シドニー・ジョーンズ氏 1952年5月、米国生まれ。ペンシ
ルベニア大卒。70年代以降、アムネスティ・インターナショナル
などに所属。今年5月から国際研究機関「インターナショナル・ク
ライシス・グループ」のインドネシア代表。8月にリポート「東南
アジアのアルカイダ」を発表した。
(了) 021116 1624
[2002-11-16-16:25]