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27日にイラク査察再開―報告書提出は1月末
査察委員長「イラクの申告を重視」
【ニューヨーク15日池本拓】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は十五日、国連本部で記者団に対し、イラクへの大量破壊兵器査察が今月二十七日に再開されるとの見通しを示した。予定通りに査察が再開されれば、査察団は最初の報告書を一月二十七日までに安全保障理事会に提出することになる。
また委員長は、安保理決議が十二月八日を期限としてイラクに求めている対象兵器の開発計画の申告について、「最も重大な瞬間の一つ」と指摘した。そして、申告漏れは「当然、深刻な事態になりかねない」と警告。イラク側が施設への立ち入りを拒否した場合は、それが短時間であっても「重大事」であり、安保理の協議が必要になると述べた。
委員長は、安保理に提出する報告書は「事実に基づくもの」で、イラクへの武力行使につながりかねない「(決議への)重大な違反」の有無は安保理が判断することを確認した。
イラクがこのほど国連に提出した書簡で大量破壊兵器の保有を否定したことについて委員長は、「立場を変えるための時間がまだ二、三週間ある」とし、イラクが今後一転して保有を認める可能性を示唆した。
ブリクス委員長は国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長とともに、査察団の先遣隊を率いて十八日に首都バグダッド入りする。先遣隊は現地で、一九九八年に閉鎖された事務所を再開させ、機器の設置、秘匿通信回線や交通手段の確保にあたる。
査察官の内訳は当面、米国人が三十人程度と最多で、これにフランス人、ロシア人、中国人が続く。アラブ連盟は先にアラブ人査察官を含めるよう国連に要求したが、これまでブリクス委員長の要請に応えて査察官の候補者名簿を提出したのはヨルダンだけだという。