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日中友好の代表的な非政府組織(NGO)で、中国でのボランティア植林を手がける「日本沙漠緑化実践協会」(鳥取市、遠山柾雄理事長)が、架空の植林事業で補助金約250万円を外務省から不正に受け取っていた疑いがあることが、23日分かった。
外務省は、補助金適正化法に基づき、25日に同協会を立ち入り検査し、他の不正の有無などについても追及する方針。不正受給された補助金の返還を求め、刑事告発も検討する。
外務省の調べでは、遠山理事長は中国内モンゴル自治区のアラシャン盟エジナ地区での、乾燥、塩分に強い「ザグ」の苗木50万本の植林計画について、同省から承認を受けた。昨年4月に事業完了報告書を提出し、これを受けて外務省はNGO事業補助金として253万3000円を交付した。しかし実際にこの植林計画は実施されておらず、提出された苗木代分の234万円分の領収書も偽造だったという。
今月に内部告発を受けた外務省は遠山理事長から事情聴取し、同理事長も不正受給を認め、陳謝したという。
NGOへの事業補助金は、01年度で75団体140事業に対し5億1198万円交付されている。
遠山理事長は「本数まで数えていないが植えたことは事実。ずさんといわれればそうかもしれないが、緑化活動全体に協力して砂漠が緑になればいいと考えていた」と話している。
同協会は砂漠緑化活動を目的に91年、遠山正瑛・鳥取大名誉教授が設立。00年末から、正瑛氏の長男の遠山柾雄・同大助教授が理事長を引き継いでいる。中国内モンゴル自治区の砂漠で植林活動を行い、今月までに日本からのボランティア参加は延べ約7000人、300万本を植樹したという。93年には吉川英治文化賞を受賞している。昨年10月、NHKの人気番組「プロジェクトX」でも「運命のゴビ砂漠」と題して取り上げられた。
[毎日新聞2月23日] ( 2003-02-23-23:48 )