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北九州市若松区響町1の西日本家電リサイクルが、取り扱っている廃棄された洗濯機から出てきた硬貨計約24万円を同区社会福祉協議会に寄付した。いったんは「拾得物」として警察に届けたが、落とし主が現れるはずもなく、全額が戻ってきた。社内では「この金で飲みに行こう」との声も出たが「たくさんの人からの無意識の善意は、多くの人に」と寄付することにした。 【岩井香寿美】
同社は洗濯機からモーターを取り出した後、粉砕機で細かく砕き、破片に磁石を当てるなどして鉄、プラスチック、非鉄金属に分別している。分別後、非鉄金属はベルトコンベヤーで流すが、そこにアルミニウムや銅などでできた硬貨がよく紛れ込んでいるという。硬貨は服のポケットに入ったまま洗ったため、洗濯機の回転盤や排水口のすき間に入り込んだまま工場へやってきたらしい。
00年4月に試験的に洗濯機のリサイクルを始めてすぐ、硬貨が紛れていることに作業担当者が気付いた。硬貨を見つけると、手作業で取り出している。今年4月までの2年間に、約20万台の洗濯機から出てきた10円玉や1円玉の重さは計80キロにもなった。
粉砕の過程で硬貨には無数の傷が付き、ほとんどは大きく変形している。かびで真っ白に変色した物もある。寄付前に換金のため銀行に持ち込んだら「判別できない」と断られた物もあった。
同社は福岡や大分、佐賀、長崎、山口の5県から集まる洗濯機、テレビ、エアコン、冷蔵庫をリサイクルしている。今も一日に洗濯機約600台を処理し、600円前後が見つかるという。大川成信社長(62)は「硬貨は洗濯機の故障原因になることもある。洗濯前に一度ポケットを確かめて」と話している。(毎日新聞)
[12月27日15時40分更新]