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手作り人工衛星を打ち上げよう! 都立航空工業高専
首都圏の地震予知や防災目的に 今秋にも落下実験
( 2003/1/10)
首都圏の防災は宇宙から。いま、東京都立航空工業高等専門学校で、手作りの人工衛星を宇宙に打ち上げ
ようというプロジェクトが進んでいる。地震予知や防災を目的としており、今秋にも目標地点に正確に落下
できるかを調べる実験を行う。高専による人工衛星開発は「全国的に例がない」(島田一雄校長)という。
手作りの人工衛星プロジェクトでは、昨年12月14日に千葉工業大学の林友直教授らが開発したクジラの生
態観察を目的にした「観太くん」が打ち上げられ、大阪府東大阪市の中小企業6社による東大阪宇宙開発協同
組合も2005年の打ち上げを目指して人工衛星の開発を進めている。
都立航空高専の人工衛星プロジェクトに対し石原慎太郎都知事は、「無名に近い人たちの意欲と技術のポ
テンシャルが日本を支えている。都の責任で国の専門機関に取り次ぐことはお約束して差し支えない」と全
面支援する考えを表明しており、打ち上げに期待が高まっている。
このプロジェクトには島田校長、電子工学科の若林良二助教授、武藤憲司助教授、高野邦彦助手、電子工
学科の学生らが参加している。同校は、日本機械学会などが主催する衛星設計コンテストに93年の第1回から
毎年参加し、第2回以降は毎回入賞を続けている。「これだけの実績があるのなら、この成果を実際に人工衛
星づくりに生かそう」(島田校長)と、2001年ごろから開発が始まった。
人工衛星は平時には地震予知に使うことを想定している。人工衛星から地上に向けて出す30〜3000メガヘ
ルツ帯のFM(周波数変調)波の電波で地震の発生を予測する。大規模地震発生の数日前から電離層のF2層の
密度が濃くなることがあり、地上のパラボラアンテナでの受信が難しくなることを利用するもので、「阪
神・淡路大震災でもこの現象が観測されている」(若林助教授)という。
大地震発生時には、ヘリコプターや緊急車両に搭載したカメラで被災地の位置、画像、音声情報を衛星を
経由して自治体などの災害対策本部に伝送する。また、衛星に搭載した近赤外CCD(電荷結合素子)センサー
で火災分布を観測し、機動的な消防車の派遣に役立てる。
都立航空高専は、東大や東京工業大学などと共同で缶ジュース大の人工衛星の開発にも取り組んでいる。
実際の衛星の製造には「地元の荒川区や足立、墨田の中小企業に参加してほしい」(島田校長)とし、各区の商
工団体などに協力を呼びかけている。
http://www.jij.co.jp/news/top-page/topic/art-20030109194515-FNZYQKURGW.nwc