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抗がん剤「イレッサ」(一般名ゲフィチニブ)を飲んだ患者のうち、副作用で間質性肺炎などになったり、死亡したりしたと報告される人の割合が増え続け、1月末には昨秋の約4倍に達したことが、厚生労働省などのデータで分かった。NPO「医薬ビジランスセンター」(大阪市)が分析。過去の副作用が遅れて報告されているのに加え、長期服用患者が増えた影響もあるらしい。現段階では患者の2%が間質性肺炎などを発症した計算だが、同省は「本当の発症率は不明」と、さらに高い可能性を認めている。
厚労省は昨年10月15日に初めて副作用多発を発表した。副作用による間質性肺炎患者は26人で、うち13人が死亡していた。販売元のアストラゼネカ社(本社・大阪市)は使用患者を約7000人と推定。発症率は0.37%、死亡率は0.19%だった。
ところがア社は同月末に「10月23日現在の推定使用者は累計1万人。発症者は125人で死者は39人」と公表した。発症率は1.25%と3倍以上に、死亡率は0.39%と2倍に増えた。
最新のデータは今年1月末で、累計使用者は2万3500人。発症率は2.0%(473人)、死亡率は0.74%(173人)と、いずれも当初の約4倍に達している。
厚労省安全対策課は「数カ月前の副作用死亡が今になって報告され、数字を押し上げている」と説明する。ア社はこれに加え「長期間飲むとどうしても副作用が出やすくなる。イレッサの発売から半年経ち、長期間飲んでいる患者が増えた影響もあるのではないか」との見方を示す。
同課の黒川達夫課長は「報告の遅れに加え、副作用を報告しない医師もいるとみられる。報告数を基に『イレッサで間質性肺炎が起きる率は2%』というのは科学的に間違っており、正確な率は分からない」と話す。
ア社は今後、新たに約5000人の患者を対象に、正確な発症率や発症要因を調査し、10月ごろに中間報告を出す。
【鯨岡秀紀、高木昭午】