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(回答先: 販売企業の専門家委が中間報告 投稿者 危険因子 日時 2003 年 2 月 06 日 22:27:31)
急性肺障害や間質性肺炎などの副作用で多数の死者が出ている抗がん剤「イレッサ」(一般名ゲフィチニブ)について、動物実験で副作用で肺を傷つける可能性があるとの結果が出ていたことが分かった。輸入販売元のアストラゼネカ社(本社・大阪市)は報告を受けていながら、薬の承認後まで厚生労働省に報告していなかった。
実験したのは、東京女子医大病院副院長の永井厚志・呼吸器内科教授ら。教授によると、01年にマウスに別の抗がん剤を投与し、肺を傷つけて「肺線維症」という病気の状態にし、イレッサを投与した。投与しないマウスに比べて肺線維症が大きく悪化し、肺の機能が低下した。
教授は同年8月、実験用イレッサを提供したア社に実験結果を伝えた。ア社は教授に「本当にイレッサで起きるのか確かめてほしい」と依頼。教授は実験を重ね、02年5月までに「イレッサが傷ついた肺の回復を妨げる」と結論づけ、ア社に連絡した。ア社の許可を受け、02年6月に研究会で発表したという。
イレッサは昨年7月、日本が世界で初めて承認した。ア社の加藤益弘副社長によると、ア社は承認後に、動物実験のデータを厚労省に報告した。ア社は承認審査の中で「この薬が間質性肺炎を起こす可能性は低い」と厚労省に主張した。
厚労省は動物実験で安全性に関する重大な知見が得られた場合には、同省に迅速に連絡するよう通知している。
永井教授は「軽い肺線維症は肺がん患者ならだれにでもある。実験結果から、人間でも肺に副作用が出ると予想していた。報告の遅れはひどい。安全性に関する重要なデータで、当然報告したと思っていた」と話している。
加藤副社長は「実験では、実際に患者に使うよりも、かなり多いイレッサをマウスに投与するなどしていた。副作用を示唆するデータではあるが、断定はできないと考えていた」と説明している。 [毎日新聞2月7日]