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コウモリの唾液から脳梗塞の治療薬 マウス実験
2003.01.10
Web posted at: 16:40 JST
- CNN
テキサス州ダラス(CNN) 吸血コウモリの唾液には血液凝固を妨げる作用があることから、これを脳梗塞(こうそく)の治療に役立てようと、オーストラリアの研究チームがこのほどマウス実験を実施した。
現在使われている治療薬に比べ、副作用の危険性が低いことが分かったという。
豪南東部ビクトリア州にあるボックス・ヒル病院のロバート・メドカーフ氏らが、米心臓協会(AHA)発行の専門誌「ストローク」に成果を報告した。
吸血コウモリは、歯で相手の動物の皮膚を傷つけ、流れ出てくる血を吸う。血の流れが止まらないよう、唾液中には血液を固まりにくくさせる酵素が含まれている。
この酵素を抽出した血栓溶解剤は「DSPA」と呼ばれ、欧州などの各国で実用化に向けた研究が進められてきた。
脳梗塞は脳の血管に血栓が詰まる病気で、米国では治療薬として「tPA」という血栓溶解剤がすでに認可されている。
しかしこれは発症から3時間以内に使わないと脳内出血を起こしたり、脳細胞に損傷を与えたりする危険があるといわれる。
研究チームでは、マウスの脳にDSPAとtPAを注入し、脳細胞への影響を比較した。
その結果、tPAを注入したマウスでは脳細胞が死んでしまう現象が確認されたのに対し、DSPAではこうした悪影響はみられなかったという。
DSPAは実際に、脳梗塞の発症後9時間経過してから使っても有効だったとの報告もある。
今後の研究により、安全性の検証がさらに進むことが期待される。