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肺炎など重い副作用が問題になっている肺がん薬「イレッサ」(一般名ゲフィチニブ)を、昨年7月の承認前に、製造販売元の英・アストラゼネカ社から、日本の医師が個人輸入の形で入手して286人の患者に使い、そのうち少なくとも1人が副作用で死亡、3人が重症になったことが分かった。
アストラゼネカ日本法人(大阪市)によると、薬の安全性を確かめる臨床試験の対象外としての使用で、「患者の求めに応じた倫理的な無償供給」としている。
01年夏から、国内89の大学病院やがん専門病院の医師が「輸入・処方した医師が責任を負う」との誓約書を提出し、個人輸入の形で提供を受けた。昨年5月に副作用によるとみられる肺炎で患者1人が死亡した。重症の3人は肺炎、嘔吐(おうと)などだった。英・アストラゼネカ社は個人輸入の申請に対して、使用上の注意を書いた冊子を薬に添付して送っていたという。
厚生労働省によると、海外での臨床試験で、98年4月から昨年7月までに、死亡55人を含む計196人の副作用症例が把握されていた。無償供給では、世界で約2万2千人が使用している。
<NPO法人「医薬ビジランスセンター」理事長・浜六郎医師の話> 新薬は、臨床試験で効果と安全性を確認した後に販売するのが本来の手続きだ。米国などでは、ほかの治療法がないときに臨床試験段階でも使う場合があるが、その際には政府への届け出が義務づけられている。日本でも、使用を届け出るなどの仕組みが必要だ。
(12:06)