現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
食べ物の安全性を食品ごとに評価したベストセラー本「食べるな、危険!」=写真=(日本子孫基金著)の記述に「重大な事実誤認があり、信用を著しく傷つけられた」として、大手飲料メーカーのヤクルト(本社・東京)が増刷・改訂時に記事や写真を削除するよう出版元の講談社(同)に求めていることが14日、分かった。
問題にしているのは、動物実験で発がん性が指摘されている化学物質のスチレンが「ヤクルト」の容器から溶け出しているという記述。ヤクルト側が研究機関の検査結果を踏まえ「根拠なき中傷」と指摘したのに対し、同基金は同じ研究機関の検査でスチレンを検出したと反論、主張は平行線をたどっている。
同書の「ヨーグルト・乳酸菌飲料」の項はヤクルトの写真を載せ、ヤクルトの容器に使用されているスチレンについて「国際がん研究機関が、ヒトに対して発がん性を示す可能性がかなり高いと評価している」と記述。「ヤクルトの容器からはスチレン類が多く溶出する」と指摘している。
ヤクルト側は同研究機関の評価内容について「正しくは『人に対して発がん性を示す可能性がある』だ」と指摘。日本食品分析センターが1998年に分析した結果、スチレンは検出されなかったことを安全性の根拠に挙げた。食品衛生法の規格基準も満たしているとしている。
これに対し日本子孫基金は同センターに委託し、あらためて「ヤクルト」を分析。その結果、1キロ当たり0.007ミリグラムのスチレンを検出したとし、研究機関の評価の記述も「専門書の翻訳内容をそのまま使用した」と反論している。
日本子孫基金は84年、消費者の拠出金で危険な化学物質の調査や検査を行うために設立。「食べるな、危険!」は発売2カ月で15万部を超えている。
ヤクルト本社広報室の話 「今回の件をめぐってはいろんな学説があり、意見の違いがある。われわれは調査機関の分析で無害を証明しているので『われわれの説はこうだ』と伝えた。言論の自由もあるので、とやかく言うつもりはない」
日本子孫基金の小若順一事務局長の話 「ヤクルトはスチレンが溶け出しているという事実を認めた上で安全性の論議をするべきだ。うちに対して何も言ってこないのは、表現の自由と言いながら出版社に販売をやめさせようとしている実例の一つといえる」
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_12/2t2002121401.html