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ポリオ、インドで再び猛威 今年は患者数1000人超す
インドで撲滅しかけていたポリオが、子供の間で再び猛威をふるっている。過去2年、年200人台に減っていた感染患者数は今年、3年ぶりに1000人台に達し、34人の死者が出た。世界保健機関(WHO)と患者が集中している北部各州政府は予防接種の緊急キャンペーンを始めた。
インドは世界最大のポリオ発生国。01年には世界15カ国で報告された480人の患者のうち、インドは56%の268人を占めた。それでも毎年3000〜5000人だった以前に比べ、98年以降は減少傾向が見られ、政府は05年までに「撲滅宣言」をしたいと考えていた。
ところが、今年は再び激増し、11月中旬までに患者は1005人に達した。その多くが0〜1歳児だ。特に北部のウッタルプラデシュ州が患者の70%以上を占める。
WHO南東アジア地域事務所(ニューデリー)の地域アドバイザー、ブレント・ブルックホルダー氏によると、同州では定期予防接種率は20%と低いままだ。「州人口は1億8000万人を超え、月40万〜50万人の新生児が生まれるのに対し、人手が不足して接種が徹底されず、衛生環境の改善も追いつかない」と指摘する。
気になるのはイスラム教徒の患者数の増加だ。全患者に占めるイスラム教徒の比率は今年同州内で74%に達し、00年(61%)より増えた。もともと貧困家庭が多く、「予防接種で不妊症になる」といった誤った情報を信じ込み、接種を嫌がる家庭が多い。
そのうえ州人口ではヒンドゥー教徒が約8割を占め、州政府で接種の活動を進める監督官や医務官でも多数派を占める。WHO職員の中には「最近強まっているイスラム・ヒンドゥー間の宗教対立も反映し、イスラム教徒の警戒心が接種活動を難しくしている面がある」との指摘もある。 (03:04)
http://www.asahi.com/international/update/1119/004.html