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「マンションすまい・る債」とは、住宅金融公庫住宅宅地債券(マンション修繕コース)の愛称だ。この制度の対象となっているマンションは、区分所有建物である分譲マンションで、賃貸マンションは対象にならない。
ところで住宅金融公庫(以下公庫)は、平成13年12月に閣議決定された「特殊法人等整理合理化計画」において、5年以内に組織形態が見直され、公庫の債権債務については、新たに設立される行的な機関(独立行政法人)に適切に承継される事となっているので、「マンションすまい・る債」についても、元本の保全はもとより、中途換金や利息の支払いについても確実に行なわれる予定になっている。
マンションライフを快適に過す為には、マンションの資産価値を保ち、安全で快適な居住環境を保つ事が不可欠だが、その為には共用部分の維持管理を適切に行ない、必要に応じて修繕工事を行なっていく事が大切である。
修繕工事にあたっては、例えば外壁補修や屋根補修などの大規模修繕工事では、かなりの出費が予想されるので、修繕費用の資金を十分に用意出来るようにしておく必要がある。
その為にはマンション管理組合で、しっかりとした長期修繕計画を立てて、計画的に且つ安全確実に修繕の為の資金を積み立てておく事が重要になるだろう。
この「マンションすまい・る債」は、マンション管理組合が積み立てている修繕積立金で、公庫が発行する債券を定期的に継続購入して行く制度で、修繕積立金の計画的な積立てと安全で適切な管理をサポートしてくれるというものだ。
「マンションすまい・る債」は、国会で承認された本年度予算に基づき、発行の都度主務大臣の認可を受けて発行されているが、この債券は預金保険の対象にはなっていない。しかし公庫法により、この債券を保有している管理組合は、公庫の資産から優先的に弁済を受ける権利を有する事が規定されており、債権の保全が図られている。
積み立てた債券は、公庫が無料で保護預りしてくれるので、債券が盗難や火災に遭遇したり、紛失してしまったりして支障が起こらないように管理されている。
積み立てに関しては、管理組合で集められる年間の修繕積立金の額に合わせて、1回当たりの積立金額を100万円単位で設定出来るようになっており、修繕工事までの期間に遇わせて、積立ては10回の範囲で行なうことが出来る。
今回の平成14年7月22日(月)〜平成14年10月11日(金)の期間が申込受付期間になっている債券の、10年間継続して積み立てた場合の年平均利率は、1.396%になっており、毎年1回定期的に利息を受け取る事が出来る仕組みだ。
また、修繕工事の為に、積み立てた債券を中途換金したい場合は、積立開始(初回の債券発行)から1年以上経過していれば、公庫が買い入れてくれるので、元本を下回る心配もなく、経過利息と一緒に受け取る事が可能だ。
数年前までは、中期国債ファンドやMMFと言った証券貯蓄を、銀行の定期性の預金と分散して、管理組合の資金を預けていたところもかなり多く見受けられた。しかし昨年それらの比較的安全性が高いと言われていた証券貯蓄が次々と元本割れすると言う前代未聞の事態が発生した。管理組合の資金は性格上、絶対に目減りする事の許されない資金であり、将来の修繕工事等に使うという目的のはっきりした資金であるので、目減りしてしまったら、将来の修繕工事等にも影響を及ぼす恐れがある。しかしペイオフの問題も考慮すると、1ヶ所の銀行に資金を集中して預ける事も出来なくなってしまった。
「マンションすまい・る債」は、積立てが出来るマンション管理組合の要件等、細かい要件が定められているし、管理組合は通常、毎年代表者が交代するので、そのつど積立名義人の変更手続しなければならないといった煩雑さはあるが、ペイオフ対策としては一度検討の余地があると思われる。