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地域金融の在り方を検討している金融審議会の作業部会がまとめた報告書の原案が明らかになった。政府が昨年10月まとめた金融再生プログラムが、2004年度までを大手銀行の不良債権の集中処理期間としたのに対し、報告書は地域金融機関について、03年度からの2年間を中小企業再生や地域経済活性化に力点を置きながら不良債権処理を進める「集中改善期間」と位置付けた。
19日の作業部会で詰めの協議を行い、最終案をまとめる。金融庁はこれを基に、地域金融機関の不良債権処理の行動計画を3月中に策定する。
原案は、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関の今後の取り組みとして、将来性のある中小企業を育成するため、融資審査能力を向上させるべきだと指摘。さらに企業再生機能の充実に向け、融資を出資に替えるデット・エクイティ・スワップや、法的手続きで再建中の企業を支援する融資の活用などを挙げた。
大手行は、資産査定の厳格化による不良債権処理の加速を迫られているが、地域金融機関には大手行ほど厳格な処理方法を求めない方針を明示。その理由としては、処理を急ぐと失業者増など地域経済に対する打撃が大きく、不良債権処理の手法に精通していない金融機関が、再生可能な中小企業まで整理してしまう可能性があることなどを指摘した。
経営状況を監督する行政の基準も、自己資本比率などの指標だけでなく、コーポレートガバナンス(企業統治)や地域貢献への取り組み姿勢なども考慮し、総合的な判断が必要とした。
このほか収益力向上や経営の健全性維持のため、信用リスクに応じた金利設定や情報開示の充実が必要と強調。地方公共団体などとの取引の採算性を検証し、政府系金融機関との役割分担を見直すなど、地域金融特有の課題に言及した。