現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産23 > 608.html ★阿修羅♪ |
|
小泉首相は福井俊彦次期日銀総裁と14日に会談し、デフレ克服に実効性のある金融政策運営などを要請した。しかし、BNPパリバ証券会社・経済調査部チーフ・エコノミストの河野龍太郎さん(Ryutaro Kono/Chief Economist, BNP Paribas Securities(Japan) Ltd.)は、「反インフレ・バイアスの強い伝統的なセントラルバンカーである福井氏が、これまでの速水路線を大きく修正するとは考えにくい」との見方を示す。
<銀行保有株の買取増額なら、路線の大幅変更なしで済む> 河野さんは3月15日付け日経新聞でもコメントしたように、「最も可能性の高い次の一手として、昨年9月18日に決定した銀行保有株の買い取りの拡大を予想している」。もちろん、近い将来、長期国債買い切りオペ増額や長期国債保有上限の撤廃が決定され る可能性は高い。現在の買い取り枠は2兆円だが、「4-5兆円まで引き上げられる可能性がある」と言う。銀行保有株の買い取りについては、日本銀行は、狭義の金融政策ではなく、金融システム安定化策(プルーデンスポリシー)と位置付けている。 日本銀行は「金融政策としてできることはほとんどなく、残るはプルーデンスポリシーだけだ」と考えているふしがあるが、「銀行保有株の買い取り増額であれば、これまでの路線から大きく変更しなくて済む」
<プルーデンスポリシーでの買取り増額、通常の決定会合必要なし> 日銀外部の者にとっては、株価押し上げを狙う非正統的な金融政策としての株式の購入とプルーデンスポリシーとしての銀行保有株の買い取りの違いはわかりづらい。だが、日銀は銀行保有株の買い取りを非正統的な金融政策とは位置付けていな い。株価押し上げが目標とされていないこともあり、資産市場における逆バブル (リスク資産に対する過度の回避傾向)は簡単には解消するとは思われない。 さらに、「プルーデンスポリシーとしての銀行保有株の買い取り増額であれば、通常の金融政策決定会合で決定しなくても良い」。9月の決定も金融政策決定会合でなされたものではなかった。つまり、4月7-8日に予定されている定例の金融政策決定会合を待たずに、「福井新総裁の下で、年度内に決定が可能である」と言う。