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ワシントン ３月16日（ブルームバーグ）：今週の米経済指標は、製造業の業況や雇用情勢の悪化を示し、米経済が停滞している様子を裏付ける可能性が高い。
ブルームバーグ・ニュースがエコノミストを対象にまとめた調査によると、ニューヨーク連銀が17日発表する３月の製造業景気指数は、マイナス2.00に低下し、５カ月ぶりの低水準を記録する見込み。ゼロを下回る数値は、景気の縮小を示す。
労働省が20日発表する先週の失業保険新規申請件数は41万5000件と、５週連続で40万件を超え、今後の失業率の上昇を示唆するとみられる。５週連続は昨年５月以来。
ＦＯＭＣ
景気悪化を示す経済指標が多いなか、米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）が18日に開く定例会合では、リスク判断が「均衡」から「景気悪化」に変更されるとの見方もエコノミストの間には多い。
政策金利は現行の1.25％に据え置かれるとの予想が優勢。大手証券リーマン・ブラザーズ・ホールディングスは、政策金利は５月までに0.5％に引き下げられると予想している。
コメルツ証券のエコノミスト、ゲイ氏は「景気の勢いが変わったことは明らかだ」と指摘。「製造業や小売業は勢いを失いつつあり、われわれは非常に慎重な立場にある」と語った。
今週の経済指標
フィラデルフィア連銀が20日発表する３月の製造業景気指数は、マイナス 1.0と、同２月の2.3を下回り、昨年10月以来の低水準を記録するとみられている。
民間調査会社コンファレンス・ボードが21日発表する２月の景気先行指数は前月比0.4％低下と、２カ月連続のマイナスになる見込み。同１月は0.1％低下だった。同指数は今後３−６カ月の景気の方向性を示唆するとされる。
最近のエネルギー価格の上昇も懸念材料だ。労働省が21日発表する２月の消費者物価指数（ＣＰＩ）は前月比0.5％上昇が見込まれている。ガソリン、天然ガス価格の大幅な上昇が背景。食品、エネルギー価格を除くコア部分は同 0.2％上昇となり、エネルギー以外のほとんどのモノ・サービス価格は落ち着いている様子を裏付ける見込みだ。
住宅建設
２月の気候が例年に比べ寒冷だったことで、住宅建設に悪影響が及んだ可能性が高い。米商務省が18日発表する２月の住宅着工件数は年率173万5000 件、建設許可件数は年率175万件と、ともに同１月を下回る見込みだ。
景気低迷により財政収支は悪化しており、財務省が20日発表する２月の財政収支赤字幅は980億ドルと、前年同月を上回る見込み。失業者の増加が、所得税収の減少と歳出増につながっている。
エコノミストの間では成長率見通しの下方修正が相次いでいる。民間調査会社ブルー・チップ・エコノミック・インディケーターズが今月10日発表したエコノミスト54人を対象にした最新調査によると、ことしの成長率見通しは 2.6％と、２月時点調査の2.7％を0.1ポイント下回った。
今週発表の主な経済指標
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日付 時刻 発表指標 予想数値 前回実績
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03/17 8:00 ３月 ＮＹ連銀製造業景気指数 -2.00 1.13
03/18 8:30 ２月 住宅着工件数（年率、万件） 173.5 185.0
03/20 2:00 ２月 財政収支（億ドル） -980 -761
03/20 8:30 先週 失業保険新規申請件数（万件） 41.5 42.0
03/20 10:00 ２月 景気先行指数 -0.4% -0.1%
03/20 12:00 ３月 フィラデルフィア連銀指数 -1.0 2.3
03/21 8:30 ２月 CPI +0.5% +0.3%
03/21 8:30 ２月 CPI（食品・エネルギー除く） +0.2% +0.1%
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（発表時刻は米東部標準時）
（「ＮＹ連銀製造業景気指数」は「エンパイア・ステート製造業調査の景気指数」）
（数字の前の「-」は「マイナス」）
ワシントン Siobhan Hughes、Alex Tanzi 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。