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３月14日の海外金融・株式・為替市場
○米国株： 14日の米国株市場では、ダウ工業株30種平均が３日続伸。ブッシュ大統領が週末に英スペイン首脳とイラク問題をめぐり緊急会談を開催する見通しとなり、イラク開戦が近いとの見方から、米ユナイテッド・テクノロジーズ（ＵＴ）など防衛関連株が上昇した。一方、前日に急上昇したインテルなどの半導体株は利益確定の売りに押され、ナスダック（店頭市場）総合指数は反落した。
３主要株価指数は前日の大幅高を受け、堅調に始まった後、伸び悩んだ。米英スペイン首脳会談については、対イラク開戦が近いことの表われと受け止められるなか、「かなり重要な週末になる可能性がある」（ソロモン・スミス・バーニー証券のシニア・トレーダー、アンダーソン氏）ため、会談結果を見極めようと、積極的な取引を控える向きもあった。
ダウ平均はニューヨーク時間午後４時過ぎの暫定値で、前日比37ドル96 セント（0.5％）高の7859ドル71セント。ダウは一時、前日比1.4％高の7931 ドル63セントと、ほぼ２週間ぶりに7900ドル台を回復した。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は同1.36ポイント（0.2％）高の833.26。ナスダックは同0.53ポイント（0.04％）安の1340.24。
ブッシュ大統領は16日、ブレア英首相とスペインのアスナール首相と緊急会談を開き、イラク武装解除に向けた対応策を協議する。イラク攻撃を可能にする国連安全保障理事会の決議採決が難航するなか、米国は攻撃を支持する英、スペインと同決議案をめぐる妥協点を探るとみられている。
ユナイテッド・テクノロジーズなど防衛関連株が上昇。ソロモン・スミス・バーニー証券のアナリスト、シャピロ氏が投資判断を「中立」から「オーバーウエイト」へ引き上げたことも上昇に拍車をかけた。航空・宇宙関連最大手の米ロッキード・マーチンも高い。
一方、前日に大幅上昇したインテルが反落。ネットワーク機器最大手のシスコシステムズや半導体製造装置最大手の米アプライド・マテリアルズも下げた。自動車メーカー最大手の米ゼネラル・モーターズ(ＧＭ)や同２位のフォード・モーターも下落。フォードは前日、第２四半期の北米自動車生産計画を前年同期に比べ17％圧縮したことが嫌気された。
14日の売買高上位銘柄はナスダック100、シスコシステムズ、マイクロソフト、インテル。
○米国債： 14日の米国債相場は反発。イラク攻撃をめぐる懸念から、今月のミシガン大消費者マインド指数が10年強ぶりの低水準に落ち込んだことなどが、相場の押し上げ要因となった。
サンアメリカ・アセット・マネジメントの運用担当者チェア氏は「米景気はまだ非常に弱く、イラク攻撃が先送りされるほど、景気への悪影響も大きくなる」とみる。同氏はこの日、「10年債を購入した」という。
ニューヨーク時間午後４時半現在、２年債価格は99 29/32と前日比3/32 高で、利回りは0.06ポイント低下の1.55％。10年債価格は同12/32高の101 13/32。利回りは同0.05ポイント低下の3.70％。30年債価格は110 7/32と同 18/32高、利回りは4.71％と同0.03ポイント低下した。
午前９時48分（日本時間午後11時48分）頃に発表されたミシガン大学の３月の消費者マインド指数は速報値）は75.0と、1992年10月（73.3）以来の低水準に落ち込んだ。うち先行きの景況感を示す指数は67.2と前月の69.9から大幅に悪化、1993年９月（66.8）以来の低水準をつけた。
これに先立つ午前９時15分（日本時間午後11時15分）には、２月の米鉱工業生産指数が前月比0.1％上昇したことが伝わった。製造業生産指数は前月比 0.1％下落した。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスのエコノミスト、シン氏は「消費者信頼感、エネルギー価格、雇用情勢は総じて悪い方向に進んでいる」と指摘する。
イラク情勢
この日は、ブッシュ大統領が16日にブレア英首相とスペインのアスナール首相と緊急会談を開き、イラク武装解除に向けた対応策を協議することが明らかになった。安保理理事国は週末もイラク問題の協議を続ける見通し。ただ市場では「イラク情勢がどうなっても、景気はまだ不振だ」（クレディ・スイス・ファースト・ボストンの市場ストラテジスト、ジン氏）と弱気の見方もある。
金利先物市場では、フェデラルファンド（ＦＦ）金利先物５月限のインプライド金利は前日比0.02ポイント低下の1.10％、９月限は同0.04ポイント低下の1.06％だった。
○欧州債： 14日の英国債券市場では、10年債相場が下がり、今週１週間の相場は１カ月半ぶりに下落した。対イラク戦争は近く開戦となり、短期間に決着するとの観測から、安全投資としての国債の需要が減退した。
ソシエテ・ジェネラルの債券ストラテジスト、トランス氏は、株式相場は向こう２，３日上昇するとの見通しを理由に、「債券相場が向かう方向は唯一下落だ」とみる。
今週１週間の10年債（2012年３月償還、表面利率５％）の価格は前週比 1.57ポイント安い105.53、利回りは同0.20ポイント急上昇し4.24％となった。また２年債（2004年11月償還、表面利率6.75％）の利回りは、同0.22ポイント上昇した。
対イラク戦争先送りの観測を材料に、この日は株高・債券安となった。この日のＦＴ100指数は前日比3.3％高で引けた。前日の同指数は同6.1％上昇し、１日上昇率としては過去約15年間で最大だった。市場には、米国が国連修正決
○英国債： 14日の英国債券市場では、10年債相場が下がり、今週１週間の相場は１カ月半ぶりに下落した。対イラク戦争は近く開戦となり、短期間に決着するとの観測から、安全投資としての国債の需要が減退した。
ソシエテ・ジェネラルの債券ストラテジスト、トランス氏は、株式相場は向こう２，３日上昇するとの見通しを理由に、「債券相場が向かう方向は唯一下落だ」とみる。
今週１週間の10年債（2012年３月償還、表面利率５％）の価格は前週比 1.57ポイント安い105.53、利回りは同0.20ポイント急上昇し4.24％となった。また２年債（2004年11月償還、表面利率6.75％）の利回りは、同0.22ポイント上昇した。
対イラク戦争先送りの観測を材料に、この日は株高・債券安となった。この日のＦＴ100指数は前日比3.3％高で引けた。前日の同指数は同6.1％上昇し、１日上昇率としては過去約15年間で最大だった。市場には、米国が国連修正決議案の採決を来週に先送りするとの観測が広がっている。
○ＮＹ外為： 14日のニューヨーク外国為替市場では、ドルがユーロに対して上昇した。ブッシュ米大統領が英スペイン両国の首相と緊急会談を開くと伝わったことで、イラク攻撃は数日以内に始まり、これが終われば米国に投資資金が戻ってくるとの先を見越した思惑で、ドルが買われた。
ＡＩＧトレーディング・グループの通貨ストラテジスト、ウェイス氏は「数カ月にわたってドルを圧迫していた戦争プレミアムがこれまで存在したが、今や投資家は（数週間以内の終戦をにらみ）先を見ている」と指摘する。
ドルはニューヨーク時間午後３時半現在、ユーロに対して1ユーロ＝1.0743 ドル（前日遅くは１ユーロ＝1.0784ドル）と上昇。ドルは円に対しては若干弱含み、１ドル＝118円35銭（前日遅くの１ドル＝118円55銭）となっている。円は対ユーロでも、1ユーロ＝127円14銭（同１ユーロ＝127円84銭）と上昇。
ブッシュ大統領は16日にブレア英首相とスペインのアスナール首相と緊急会談を開き、イラク武装解除に向けた対応策を協議する。フライシャー大統領報道官によると、これは国連決議案の採択に向けた「最後の外交努力」になるレスチ・インターナショナルの通貨アナリスト、ブゼリン氏は「市場の見方は、外交努力がかなり進んでおり、対イラク攻撃は安保理の支持があってもなくても起こるというものだ」とし、「イラク戦は迫っている」とみる。
午前８時半（日本時間午後10時半）に発表された昨年第４四半期の米経常収支は1369億ドルの赤字となった。赤字幅は前期の1263億ドルから拡大し、過去最大に達した。
金融証券取引所（ＦＩＮＥＸ）が主要６通貨を対象に算出しているドル・インデックスは午後３時半現在、前日比0.20ポイント（0.2％）高の99.98。
東京ニューズルーム
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。