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★来週の金融市場・イラク情勢が左右――福井新総裁の発言に注目
来週の金融市場はイラク情勢が引き続き最大の焦点だ。
今週は週末にかけて早期開戦観測の後退や平和的解決への期待感も出て、
主要当事国の通貨であるドルや株などのリスク資産が買い戻された。ただ
戦争リスクはくすぶっており、米政府の出方次第で各市場とも一喜一憂
する展開となりそうだ。
国連安保理が13日に再開した非公式協議で、英国が提出した修正決議
案にフランスが反対。17日を武装解除の最終期限とする決議案は事実上
、実効力を失った。フライシャー米大統領報道官の13日の発言から米政
府がやや柔軟な姿勢を示したとの見方が広がり、ユーロや円の買い持ち
を解消する売りが出た。しかし、イラク情勢の緊張状態に変わりはなく
、米国が国連安保理の新決議なしで開戦に踏み切る可能性も残っている。
米連邦準備理事会(FRB)が18日に開く米連邦公開市場委員会(F
OMC)では、政策運営方針を景気と物価を両にらみとする「中立型」
から「景気配慮型」へ変更するが、イラク情勢を見極めるために利下げ
は見送るとの予想が多い。米国景気に弱気の見方が示されれば、ドル買
いに慎重なムードを強めそうだ。ただ日本の景気の不透明感も強いうえ
、株式相場の持続的な上昇も見込みにくいため、円買いも限られそうだ。
国内では日銀の福井俊彦次期総裁の発言が注目されそうだ。政府は18
日の閣議で福井氏を総裁に、武藤敏郎、岩田一政両氏を副総裁に任命、
18日と19日両日に衆参両院に参考人として招致し所信を聴取する予定だ
。20日には新総裁の就任記者会見が実施されるとみられる。非伝統的な
金融政策の導入に対する福井氏の姿勢を見極めたいとの声が多い。
債券相場は底堅い展開になりそうだ。今週は新発10年物と30年物国債
が過去最低利回りを更新し、新発20年物国債も過去最低水準に並んだが
、週末にかけて利益確定売りに押された。しかし、仮にイラク問題が解
決に向かっても、日本のデフレ解消にメドが立たず、政府の株価対策は
力不足とあって、債券が選好される環境に変化はないだろう。日銀の潤
沢な資金供給を背景に短期金融市場が3月決算期末を控えても落ち着い
て推移しており、押し目買いが債券相場を支えそうだ。(滝口朋史)
以上クイック