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★株、浮かれてられぬ「逆利回り革命」――銀行株主の存在意義問う
【NQN】週末14日の日経平均株価は8000円を回復。しかしはっきり上
昇したのは9時10分までで、取引時間中の大半は方向性の乏しい展開だ
った。日経平均の迷走は依然続いている。
株式の債券化――。昨年秋、東証1部の予想配当利回りが10年物国債
利回りを上回る逆転現象(逆利回り革命)が発生し、格差は広がり続け
ている。三菱証券の水野和夫チーフエコノミストは、こうした現象を「
株式の債券化」と呼び、低成長時代の証しとする。株主が利益の再投資
より配当還元を望むためだ。過剰設備に苦しむ企業には「余計なことは
せずに利益は株主に返せ」との風当たりが強まる。
企業が配当性向を高め、配当利回りが上昇すれば株価の下支え要因に
はなる。実際「1870年から1958年までの米国では、配当利回りが米10年
物国債の利回りを50%上回る状況が続いた」(水野氏)と言い、これが
株価の下支え要因となったようだ。ダウ工業株30種平均はこの間、ボッ
クス相場ながら下値支持線がじりじりと底上げされる展開が続いている。
ところが、そんな配当期待も今の日本企業の実態からは一抹の不安が
潜む。銀行株の下落で多額の評価損の計上に迫られ、配当原資である利
益剰余金の減少が避けられない企業が相次ぐ公算が大きいためだ。
14日付の日本経済新聞朝刊は「三洋電の今期は連結営業利益が従来予想を上
回るものの、株価低迷による評価損計上で最終損益は700億円の赤字に
なる見通し」と報じた。好調な本業の足を銀行株安が引っ張る。三洋電
の今期の配当政策に直接影響があるとは考えにくいが、ある証券系シン
クタンクの幹部は、「このまま株価下落を放置すれば、株安と配当利回
りの低下といった負のスパイラルが起きかねない」と警告する。
日本株市場では、改めて「株主権利とは何か」ということを株主本人
が問い直す時期に来ているのではないか。特に多くの銀行株主は悲惨な
状況に置かれている。増資の資金使途も、一部を除き大半は不良債権処
理費用に充当される。株主資本から税効果資本と公的資金を差し引くと
、既存株主の持ち分はゼロとなる銀行も多い。このような銀行株の存在
は株式市場の存立自体をも危うくしかねない。(永井洋一)
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