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国内の取引先企業など3400社から1兆830億円の増資をかき集めたみずほフィナンシャルグループ。生保、メーカーから中小企業までアメとムチの“踏み絵”増資で3月危機回避のメドをつけたが、株安や年200億円の配当負担など残された課題も大きい。
最大の出資者となったのは、みずほの筆頭株主でもある第一生命保険が450億円。安田生命保険が330億円、損保ジャパンが35億円など、生損保だけで1500億円に達する。
東京電力や新日本製鉄などの大企業が100億円から数十億円、さらに中小企業や各種団体も5000万−1億円の小口の出資に応じた。
優位な立場を盾に取引先企業に出資を迫る「奉加帳増資」との批判も集まるが、みずほのなりふり構わぬ姿勢に、出資する企業サイドも重い決断を迫られた。
「増資」の引き換えに「融資の継続」という“アメ”を求めた企業もあれば、システム受注を続けたい日立製作所や富士通など、ビジネス上の思惑もちらつく。
また、「みずほがつぶれない限り、投資対象として悪くない利回り」(大手企業)との声も聞かれる。
みずほ株の下落で損失処理を余儀なくされる企業も多い中、さらに出資を重ねることで株主代表訴訟を起こされる懸念もあるが、「メーンバンクに逆らうより、恩を売っておきたい」(別の取引先企業)というのが本音のようだ。
みずほにとっても、今回の増資は踏み絵となった。収益力回復のため、融資先のリスクに見合った金利引き上げを目指しているのだが、増資を引き受けてくれた企業に引き上げを迫ることは難しい。
また、優先株の平均利回りは年1.87%で、年200億円の配当負担も足かせになる。
今月31日付で役員数を15人減らすなどリストラも進めるみずほは、今回の増資で自己資本比率は9%程度を確保し、「平均株価が6900円まで下がっても、国際基準の8%を維持できる」と強調するが、決して胸を晴れる水準ではない。
世界的な株安が続いており、イラクや北朝鮮情勢も予断を許さない。国内のデフレも止まらず、今後、不良債権処理や株式含み損が新たに発生するリスクも大きい。
日本経済を巻き込んで生き残りを図るみずほだが、経済環境の悪化が続けば、今回見送られた外資の導入や、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行の合併など、さらなる“奇策”を迫られる恐れもある。