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「福井俊彦氏が日銀の新総裁に就任するのが3月20日。それまでの間、日銀の金融政策はある種の空白状態になることは間違いない。なぜなら、新総裁不在という状況の中で日銀があえて、株価指数連動型投信(ETF)や不動産投信(リート)、あるいは外国債券の購入など『非伝統的な手法』によるさらなる金融緩和に踏み切るとは考えにくいからだ。事実、速水総裁も、『今の段階で、新総裁の手足をしばるような新たな施策はとれない』と公言している。だとしたら、ヘッジファンドに代表される“売り方”は、3月20日までに勝負をかけてくることになるだろう。政府・日銀にとってあと1週間が勝負どころだ−」
米系証券会社在日代表がこう指摘してみせる。
政府・日銀は昨日(3月11日)、一連の株価急落を受けて「市場対策会議」の開催を決定、今日(3月12日)その会議の初会合を開く。この会議には各経済官庁および日銀からもメンバーが選ばれることになる。
「そうは言ってもできることは限られている。その“できること”のメニューを見ても、株価対策の決め手とはならないのは明らかだ」(大手証券会社役員)
とりあえず、ここへ来て浮上してきている“メニュー”を以下に示しておくことにする。
日銀
(1)ETF、リート、外国債券(米国債など)の購入
(2)銀行保有株買い取り枠の大幅な拡大(現行は2兆円)
(3)国債買い切りオペの増額、買い入れ上限の撤廃
(4)日銀当座預金残高目標を上回る金融市場への資金供給
金融庁
(1)2004年9月に予定される銀行の株式保有制限の実施について2年程度の延長
(2)減損会計の義務化の先送り
(3)自社株買い規制の緩和
財務省
(1)大規模な円売り介入
(2)03年度予算の前倒し執行
(3)スピーディーな補正予算の作成への着手
東証
(1)不自然な株価形成および風説の流布に対する監視強化
筆者としては考えうる限りの経済対策・株価対策をラインナップしたつもりだが、即効性のある、あるいはマーケットに対してストレートな形で影響を及ぼす対策は数少ないのが実情だ。
しかもその大部分が日銀の管轄となっていると言っていいだろう。
「つまり、政府・日銀が打てる手というのは、極めて限定的なのです。マーケットはその辺りのことを既に見透かしていると見ていいでしょう」(大手証券会社幹部)
昨日(11日)、塩川正十郎財務相は、「市場対策会議」を開催するのに先駆けて竹中平蔵経財・金融相や東京証券取引所の土田正顕社長と協議を開き、前述した“経済・株価対策”とほぼ同様の施策(合計7項目)について実施を前提に協議するよう要請を行った。
「小泉内閣において、ここへ来て一連の経済問題を取り仕切っているのは、塩川財務相になりつつあるのが実情です。もはや竹中金融相は、レイムダック状態になっていると言っていいでしょう」(官邸中枢スタッフ)
このコメントからもわかるように、ここへ来ての竹中大臣の影響力低下は著しい。
「今回の株価暴落の戦犯を挙げるとしたら、それは竹中金融相であることは間違いない。彼は、この件に関してどのような形で責任をとるのだろうか−」(自民党国会議員)
2003/3/12