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「先週末の段階で日経平均株価が8000円割れ寸前まで追い詰められていたというのに、竹中大臣のあのトンチンカンな状況認識は一体、何なのだ。あの程度の認識しかないのであれば、8000円割れを起こすのも当たり前だ」
メガバンク役員がこう吐き捨てる。
10日の東京株式市場はまさにクラッシュと言うべき状況に突入した。日経平均株価は5日連続で下落、後場に入って一時8000円の大台を割り込み、前週末に続いてバブル崩壊後の最安値を更新したのである。
8000円割れは1983年3月1日以来、約20年ぶりとなる。
「こうなるであろうことは、竹中大臣が出演した日曜日(9日)のテレビ番組を見ていれば、大方の予想がつきました」(メガバンク役員)
このコメントに登場する“テレビ番組”とは、同日に放送された「サンデープロジェクト」(テレビ朝日系)を指す。
この番組の中で竹中平蔵金融・経財担当相は、週末の株価下落に関する質問に対して、「株式市場にはゆがんでいるところもあるので、(その点は)直していく」と発言してみせたのである。
その一方で、「株価を上げるための対策は、あり得ない」とも付け加えたのである。
金融庁幹部が言う。
「そもそも『直していく』というくだりの発言は、大臣本人としても予定外の発言だったようです。このため、番組終了後に『あれはマズかったかなぁ』としきりに気にしていました」
とはいえ、マスコミサイドはこの竹中発言に敏感に反応。番組終了直後に、番記者が竹中大臣を囲む形で緊急の記者懇談会が開かれ、前述した発言の真意について求められたのである。
その際の竹中大臣の説明は、おおむね以下のようなものだった。
「ここ最近の株価下落について言えば、非常に出来高が細っていることが最大の問題点だ。そのため、ちょっとした売りやネガティブな情報が出ると株価は大きく下げることになってしまう。従って、まず出来高をいかに増やすかがポイントとなってくる」
この“竹中発言”を伝え聞いた大手証券会社役員はこう言う。
「そんなことは竹中大臣にわざわざ指摘していただかなくても、素人でも知っている話だ。出来高が膨らんでいかないからこそ、マーケットが七転八倒しているのは明白です。マーケットが求めているのは、そんな評論家的な解説ではない。具体的な政策こそが求められている。しかし結局のところ、竹中大臣は具体的な株価対策は持ち合わせていないことが明らかになってしまった」
金融庁幹部が言う。
「竹中大臣は、先週末の株価急落を受けて相当な危機感を持っていたといっていいでしょう。だからこそテレビへの出演を決断したのです。出演前日の土曜日、竹中大臣は深夜まで下準備を進めていました。メモをまとめたり、手書きのフリップを作製したり…」
しかしながら、こうした竹中大臣の努力はすべて水泡に帰してしまったことになる。
いよいよ年度末へ向けて金融危機は現実の問題となりつつあるようだ。しばらくの間、株式市場には24時間態勢での警戒が必要だろう。
2003/3/11