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★株一時8000円割れ 株、ＴＯＰＩＸで730がメド・マッキャナ氏
【ＮＱＮ】フィアクラ・マッキャナ ウエストＬＢ証券ストラテジスト
東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）が前週末に800の節目を割り込んだこと
に続いて、10日は日経平均株価が8000円を一時下回った。下値メドは見
いだしづらいが、あえて挙げればＴＯＰＩＸで730から750程度になりそ
う。過去の例では200日移動平均を２割程度下回った水準でひとまず下
げ止まる場合が多いためだ。
イラク情勢や北朝鮮の脅威が改めて意識されたことが、ここ最近の下
げの背景にあるとみている。投資家が安全志向を強めており、きょうの
前場には株安・債券高の展開を演出したようだ。９日付の日本経済新聞
が「太陽生命保険が保有する大手銀行２行の株式の一部を売る方針を決
めた」と報じたことも、需給が今後に悪化するとの懸念を誘う要因とな
った。生命保険などは銀行株の保有が多く、経営の安定を図るために銀
行株の売却は避けて通れない。他の生保も太陽生命の後に続くとの見方
が強まっている。
★日経平均先物、8000円台維持もこう着 「緊急株価対策」反応薄
【ＮＱＮ】10日後場の日経平均先物３月物は8000円をやや上回る水準で
のこう着相場が続いている。後場寄り直後には、英米の対イラク開戦接
近を警戒したヘッジ売りが膨らんで一時は前週末比140円安の7970円ま
で売り込まれたが、その後は売りが一服している。8000円の大台割れに
伴って出た損失限定の売りが一巡し、相場はやや落ち着きを取り戻して
いる。
14時ごろ、読売新聞がＱＵＩＣＫ端末を通じて「政府が10日午前の株
価下落を受け、緊急の株価対策を講じる方針を固めた」との速報ニュー
スを伝えた。銀行の株式保有規制の実施期限延期や日銀による株式買い
取りの上限引き上げなどが中心になる見通しという。だが、市場では「
具体的な政策内容を見極めたい」とした冷ややかな見方が多く、今のと
ころ先物相場に目立った反応は出ていない。
★ 株連日でバブル後安値 チャート上で7300円台が視野・文能氏
【ＮＱＮ】文能裕士・極東証券テクニカルアナリスト 東京株式市場で
は10日、日経平均株価が8042円26銭と連日のバブル後安値更新となった
。ただ、さほど驚きはない。株式相場は33カ月のリズムで変動している
が、変化月に当たった１月が陽線（終値が始値を上回る状態）にならず
、相場調整はある程度予想できたからだ。日経平均は目先、時間と価格
のタイミングを組み合わせたチャート分析の「ギャン・チャート」で見
た節目である7800円台がメドになるが、既に7300円台までの下落も視野
に入っている。相場の売買タイミングを示す「オシレーター」も買いシ
グナルを示しているものは乏しく、反発のタイミングは計れない。
株式相場はイラク問題やテロ再発への懸念から、チャートの節目にさ
しかかっても反発しづらくなっている。金融機関はこのところの株価下
落で株式含み損が膨らんでおり、不良債権処理の遅れが再び懸念されて
いる。竹中平蔵経済財政・金融担当相は「３月危機はない」と力説する
が、効果のある経済対策が出なければ、日経平均は最悪のシナリオとし
て想定される7300円台に落ち込む可能性がある。
★株連日でバブル後安値 底値圏も持続的上昇難しい・宮崎氏
【ＮＱＮ】宮崎高志 ＵＦＪパートナーズ投信シニアストラテジスト
日経平均株価が8000円を下回る水準は底値圏と見ており、今後さらに
売り込む動きは限定的と予想している。ただ、積極的に上値を追える買
い材料は見当たらないため上値余地も乏しい。米国によるイラク攻撃が
始まれば、株価は一時的に反発する可能性が高いが、米国景気への先行
き不透明感は根強く、持続的な上昇は見込みにくい。米国景気が悪化す
れば日本の輸出関連株の上値は抑えられる。今年の秋口にかけては主力
株に企業年金の代行返上に伴う売りが出やすいのも気掛かりだ。
目先は今週末14日の株価指数先物・オプション３月物の特別清算指数
（ＳＱ）算出まで波乱含みの展開になりそうで、8000円を割り込む場面
がまだ見られそうだ。ただ、それ以降は金融機関の持ち合い解消売りが
一巡するのも重なり、日経平均は8500円程度まで上昇するだろう。
政府の株価対策にはあまり期待していない。対策が出ても「金融シス
テム問題の解決を先送りした」と市場が判断すれば、逆に株価にとって
マイナス要因になりかねない。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。