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4日の東京債券市場で、長期国債が買われ、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りは低下(債券価格は上昇)、前日終値比0・040%低い過去最低の0・740%で取引を終えた。
長期金利が過去最低を更新したのは、1月30日の取引時間に0・750%を記録して以来、約1か月ぶりとなる。
長期金利が低下したのは、同日に行われた新発国債の入札が順調だったためで、投資家の間に国債を買い進めることに対して安心感が広がり、銀行をはじめとする機関投資家などが積極的に買いに動いた。
◆順調な国債入札が背景に◆
東京債券市場で4日、長期金利が過去最低を更新し0・740%を記録した最大の原因は、同日に財務省が行った新発10年物国債の入札が順調な結果となったことで、「依然として国債人気は衰えない」(大手証券)との見方が再び広がったためだ。国際情勢の緊迫化などで低迷する株式市場を避けて、銀行などがより安全な運用先を求め、国債に資金を引き続き移動させていることも、国債人気を支えている。
長期金利は、次期日銀総裁にインフレ目標導入に消極的な姿勢とみられる福井俊彦氏が選ばれたことで、「国債価格は安定する」との安心感が高まり、先週以降、金利が低下する基調にあった。順調な入札結果も踏まえ、市場関係者の間では「当面は長期金利の大幅上昇(価格は下落)は考えにくい」(中堅証券)との見方が再確認され、金利低下に拍車をかけた。
今後の債券市場の動向について、「機関投資家にとって、今は国債以外に選択肢がないことが改めて鮮明になった。長期金利が0・6%台になるのも時間の問題」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)などと指摘する声もある。
企業の資金需要は景気回復の遅れで低迷、銀行も融資に消極的になっている。昨年の全国銀行の貸出平均残高は前年比4・7%減の約425兆円と6年連続で前年割れになった。このため、銀行などの機関投資家は自らが抱える余剰資金で国債の大量購入を進めていると見られる。
(2003/3/4/23:36 読売新聞 無断転載禁止)