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東京 3月3日(ブルームバーグ):3日の東京外国為替市場では、ユーロ相場が反落。一時は1ユーロ=1.0770ドルまで下落するなど、28日のニューヨーク時間遅く(1.0806ドル)と比べ、終日ユーロが対ドルで軟調に推移した。欧州中央銀行(ECB)が6日開催の定例政策委員会で、利下げに踏み切るとの観測が高まっていることから、対ユーロでドルを買う動きが優勢となった。
東京三菱銀行の深谷幸司チーフアナリストは、「世界的な投資家の動向はリスクに対して消極的で、金利志向が強い状態が続きそうだ」としたうえで、「利下げ・金利低下は通貨の強弱においてマイナスに働く可能性が大きい」と指摘。このことから、ECBが利下げに踏み切れば、ユーロは高金利通貨としての魅力が薄れる可能性がある。
ブルームバーグ・ニュースが25人のエコノミストを対象に行った調査では、回答者のうち19人が、6日のECB政策委員会で少なくても0.25ポイントの利下げがあると予想。14人は最大0.50ポイントの利下げを見込む。短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券いオペ=レポ)の応札最低金利は現行2.75%と3年ぶりの低水準にある。
新光証券の林秀毅グローバルストラテジストは、ECBが0.25ポイントの利下げに踏み切る可能性は70%と予測。ただ、一時は1ユーロ=1.09ドル台まで上昇していたユーロ相場が直近では1.07ドル台で推移していることを考慮すると、通貨高によるインフレ抑制効果の薄れから利下げが向こう1カ月先延ばしされる確率が30%とも予想している。
また、UFJ銀行資金証券為替部の佐原満バイスプレジデントは、デフレの影響で世界的に低金利となっている状況のなか、消去法的な選択でユーロが買われてきたが、「0.5ポイントの利下げとなれば、さすがに資金はユーロ圏から流出しよう」とみている。
イラク情勢
英米の対イラク攻撃をめぐる問題では、イラクが2日までに弾道ミサイル「アッサムード2」を計10基廃棄したことが確認されており、市場では、「イラクのミサイル廃棄を受け、イラク攻撃の可能性が低下した」(新光証券の林氏)とみられている。このため、開戦による戦費負担の問題が先送りとなり、短期的にはドルの支援材料と受け止められている。 アル・サディ・イラク大統領科学顧問は2日に記者会見し、同日にアッサムード2を6基廃棄したと発表。1日には4基を廃棄しているという。
一方、トルコ議会は米国からの要請に対応して、米軍の駐留を認める法案の審議を進めていたが、2日に同法案を否決した。林氏はこの決断に意外感はあるものの、米国の作戦に大きな影響はないとし、3月に米英がイラク攻撃を開始し、短期決着する可能性が75%と予想。前回の70%との予想から引き上げた。 林氏は「米英軍のイラク攻撃の可能性が高まる局面では、ドルが再び1ドル=117円まで下落。その後は戦局の展開によって、120円以上に反発する」との見方を示した。この日の東京時間でのドル相場は、対円で118円前半を維持した。
政府・日銀の円売り・ユーロ買い介入
一方、ユーロのサポート要因としては、前週末に明らかになった政府・日銀の2月中の介入で円売りの対価としてユーロが含まれていたことが挙げられる。財務省幹部は28日、2月下旬に数回にわたって実施した円売り介入で、対ドルに加えて、ユーロ買いも行ったことを明らかにした。ユーロ・円相場での介入は、2002年6月28日以来約8カ月ぶり。
東京三菱銀行の深谷氏は、「外貨投資先として人気のあるユーロ資産の地合いを維持するという観点から、対ユーロで介入姿勢を示したことには相応に意味があろう。ただ、1ユーロ=130円接近で引き続きユーロに対する戻り売り、利益確定のユーロ売りという展開となれば、ドル・円相場の上値を圧迫する要因になる」として、1ドル=119円接近はなかなか難しいとみている。この日の東京市場のユーロ・円相場は、127円27銭-66銭付近のレンジ内で推移した。
東京時間午後3時半現在 前日比 28日のニューヨーク午後5時半時点ドル・円 118.10 −.02 118.12 ユーロ・ドル 1.0779 −.0027 1.0806 ユーロ・円 127.30 −.32 127.62
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