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1月の生産指数は前月比+1.5%と、同社予測通りの結果となった。予測指数は、2 月▲0.4%、3月+0.6%で、予測指数通りであれば、生産指数は10−12月の前期比▲ 1.0%の後、1−3月は前期比+0.5%と持ち直すことになる。02年7−9月まで回復していた鉱工業生産は、輸出減速で回復が止まったものの、その後は横這 いが続いている。「景気はすでに後退局面にある」との見方もあるが、BNPパリバ証券会社・経済調査部エコノミストの村上尚己さんは、「やはり他 の生産関連指標が示していた通り、製造業は底這いで悪化が始まっているは言え ない」と語る。
<頼みの綱の輸出に支えられる生産> 生産が横這いを保っているのは、頼みの綱の輸出が減少していないからである 。輸出金額は、12月、1月と2ヶ月連続で減少したが、10,11月の大幅な拡大からの反動減の面が大きく、依然横這いである。これには、中国をはじめとしたアジア向け輸出が好調を続けていることが背景にある。 もっとも、国内に目を転じると明るい兆しはほとんどみられない。10−12月に個人消費はボーナスの落込みで大きく減速したこともあり、「消費財の生産は低迷が 続いている」。国内の設備投資関連財も横這いの状況である。「デフレと資産デフレのため国内需要は全く期待できず、今後も、製造業セクターは輸出・米 経済次第である」と言う。
<パソコン生産の持ち直しが生産増加に影響> 財別にみると、1月はこれまで低迷が続いていたパソコン生産が持ち直したことが生産増加に影響した(パソコン生産が全体の生産を0.4%ポイント押し上げた)。02年前半に製造業の拡大が始まっても、パソコンは減産傾向が続いていたが、ようやく下げ止まりの兆しが見え始めてきた。「最悪期は抜け出しつつあるようだ」