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UBSウォーバーグ証券会社・経済調査部チーフエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、「日銀は変わらない? 」を挙げる。
<武藤・副総裁は改革派・リフレ派の期待を一掃して余りある> この問い掛けの対する結論として、「新日銀が大きく変わることはないであろう」と語る。福井氏の総裁起用は改革派にとっては朗報であり、また、岩田氏の副総裁起用はリフレ派には心強い 。しかし、「武藤氏の副総裁登用はそうした期待を一掃して余りある」と言う。日銀がETF等のリスク資産購入や産業再生機構への関与の増大といった、改革路線を打ち出してくる可能性は当面低いものと読まざるを得ない、としている。また、岩田氏がインフレ ・ターゲット論者であると言っても、同氏は比較的マイルドな考え方を持っている。「インフレ・ターゲットに反対する福井、武藤の両氏を抑えるまでのことにはならない」と見ている。
<国債買切りオペの漸進的増額によ る円高圧力回避へ> 福井、武藤、岩田の三者は、政策のあり方に関して「三様」の様相を呈しており、「この三者が政策運営で一致・共闘する可能性は極めて低い」。その中で、国債の買い切りオペのみが武藤、岩田の2氏が合意する政策であるとみられ、「その意味で、日銀の政策は現行の路線から大きく変化することはないであろう」。国債輪番のターゲットは年末までに1.6兆円程度に増額されるとみる。日銀と政府のアコードは、「国債買い切りオペの漸進的な増額による円高圧力の回避」になる。
<福井氏が打って出なければ、新しいアイデアは出にくい> こうした公的債務マネタイゼーションの漸進的な拡大に対して、福井派(事務方 )がどの程度、反旗をひるがえすことが可能であろうか。この点については、ひとえに、福井氏のスタンスに掛かっているが、現段階でみる限り、同氏が対抗心を剥き出しにしてくる可能性は当面は低いのではないだろうか。「武藤氏という超大物財務省OBを受け入れた状況下、すぐに打って出ることはあまり得策ではない」からである。 また、3人の執行部を除く6人の審議委員についても、植田、須田の両氏を除いて 、国債買い切りオペの増額にはあまり否定的ではない。特に補正予算の導入があれば、国債を買い増しても良いというのが、審議委員の多数派である。「福井氏が打って出なければ、ETF購入等の新しいアイデアは出にくい」と見ている。また 、岩田氏のインフレ・ターゲットが進むわけでもないだろうと言う。