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(回答先: ▼金融政策／日銀、「福井総裁」で何が変わるか？ ［Ｙｅｎ Ｄｏｋｋｉ！！］ 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 24 日 23:19:43)
本日 、政府による日銀総裁人事が内定し、福井俊彦元日銀副総裁を新総裁、武藤敏郎元財務次官および岩田一政内閣府政策統括官を副総裁に任命すべく、国会に対し提案され る公算が高まった。福井氏の総裁就任は、本日の株式市場では「インフレ・ターゲット導入に前向きでない人物の登用」「市場のことは市場にまかせる主義の総裁の誕生」と受け取られ、株価はTOPIX、日経平均ともに前日比でやや弱含んだ。 また、為替市場については経済企画庁時代から円安論者との評価を受けていた岩田氏の副総裁就任の報道を受けて、早速、円安に動いている。信頼できる消息筋は、今回の福井総裁、武藤・岩田副総裁の組み合わせが実現した場合の相場への影響をこう語る。「総合的には景気刺激の直接的影響力は低下するものの、日銀内における株式市場への中長期的な流動性供給メカニズムの設置・拡大という点ではややプラスとなる可能性が高い」。 以下はその理由（ほぼ原文通り）であるーー。
＜（１）助走始めた日銀“非伝統的”政策への流れ、新総裁が逆行させる可能性低い＞ まず、日本銀行に非伝統的な金融政策・対策が求められ、日銀自体が昨年末以降、株式直接買い付けなどに重要な実績を挙げ始めた現状で、福井氏が、再び伝統的政策に後戻りする可能性は極めて低いと考えられるからだ。 また、福井氏の持論の中には「日銀のバランスシートの健全化のためには従来のように国債ばかりへの運用に偏らず投資対象を分散すべきである」という考えが深く根差している。日銀の運用リスクを分散しようとすれば、ETFの購入などを含めた株式の直接買い付けなどによる株式資産の増加が有効な手段であることは明らかだ。
＜（２）株式直接買付け企画・運用チーム、日銀内での評価は上昇＞ 株式直接買い付けを始めた当時は、日銀内部で孤立していたとわれる「株式買い付け企画・運用チーム」が、現在は確固たる発言権を持ち始めていることも、こうした非伝統的な手段が、日銀内で一定の市民権を得始めていることの証左と考える。福井氏が総裁に就任した場合、株式直接買い付けの上限引上げや、場合によってはETF 買い付けを推進する可能性は予想以上に高いと思われる。
＜（３）「物価目標」論者・武藤氏、財政出動は助けないが大規模国債買いオペの可能性＞ 次に、財務省内、政権、自民党、日銀、財界などに対し、歴代財務次官のなかで最強といわれるほどの幅広い人脈と影響力を有した武藤氏が、「物価目標（インフレ・ターゲットではない）」導入を政策方針として掲げて日銀首脳に加わることは、結果的に インフレ・ターゲット導入と類似した効果を挙げる原動力となることが予想される。 ただし同氏は、財務省が赤字国債を発行し、これを日銀が購入することで政府の財政出動をサポートするというスキームには反意を示しており、この点で、日銀の政策が直接的に景気刺激に直結する「インフレ・ターゲット」論は支持していない。従って、福井氏も武藤氏も「日銀の政策は金融に絞るべきで景気刺激に直接関与すべきではない」と考えていることは、景気回復時期の遅れという連想に繋がり一部の内外投資家の失望を買うことも考えられます。
＜（４）「福井氏、武藤氏」組合わせ、市場への流動性供給ではプラスの公算＞ 武藤氏はこれまでも、繰り返し日銀による国債購入枠の撤廃を主張し、「日銀は“物 価目標”にしたがって大量に国債を購入すべきと」と主張してきたことから、就任した場合は、国債保有比率の調整を巡って福井氏と対立することも考えられる。 しかし、武藤氏は特段、日銀による購入資産を国債に絞るべき旨の発言をしたことも ないことから、福井氏との調整の結果、株式・国債を機動的に買いつける仕組みが出来上がる可能性も考えられ、この場合は、株式・債券の両市場の流動性を高めること となり、市場にとってはメリットがきわめて高いと思われる。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。