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パリで開いた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で日本は「世界デフレ」の懸念を問題提起したが、危機感は各国が共有するレベルに至らなかった。そればかりか、イラク危機が深刻化した場合は金融緩和を視野に協調する議論が欧州から持ち出され、追加策に乏しい日本はかえって孤立感を深める結果となった。
成長が減速する懸念にさらされながら、財政金融政策を駆使しデフレを阻止してきたと自負する欧米当局者から見れば「デフレは日本の問題」(国際金融筋)。主要国で唯一デフレに陥り、再浮上の展望さえ見えない日本は、一層苦しい立場に追い込まれた形だ。
財務省は昨年12月、黒田東彦財務官(当時)が世界デフレの危機を英経済紙で指摘するなど、今回のG7に備え「日本だけの問題ではない」と世界に訴えてきた。
日本への批判をかわすとともに、一段の金融緩和や円安を日銀などに求める雰囲気も高め、国内の景気浮揚につなげる狙いがあったとみられる。だが欧米の関心は自国にとって切迫感が薄いデフレ懸念より、イラク危機が経済に及ぼす影響に傾いた。
日本の今後の経済政策は、追加緩和だけでなく財政出動の余地も限られる。それでも世界第二位の経済大国には、デフレを克服し世界経済の成長に貢献する責務がある。
これまでもたびたび国際公約してきた構造改革や不良債権処理の加速を本当に進め、成長を回復できるのか。小泉政権の覚悟が問われている。(共同)