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月刊 Global Eye
角栄失脚にはじまった日本の凋落とアメリカによる"経済隷属化"の危機
田中角栄の「日中国交回復は拙速だった」というのは愚論のきわみである。
「バブル経済は角栄がつくった」「角栄が金権政治をはじめた」というのもデマゴーキだ。すべては角栄以後、その後の竹下や連立政権が能うかぎりの過ちと迎合をくり返し、角栄がつくりあげた資産化経済や自主独立路線を官僚と一緒にぶちこわしたのだ。
角栄を謀略で失ったとき日本の悲劇がはじまった
角栄失脚後、日本がダメな国になったのは、官僚が政治をおこなうようになったからである。
角栄から県議並みと評された竹下登はかつてしばしば「難しい政治むきは東大を出た頭のよい連中にまかせておきゃいいがな」と周囲にもらした。
身分が保証されている高級官僚は出世のことしか関心がない。そんな連中に政治を任せておいて国がガタガタにならないわけはない。経済も外交も、中・米などの強大国のいいなりになったほうがはるかに仕事がしやすい。政治家は国益を追求するが、官僚は、仕事が片づけばそれでいいのだ。
角栄失脚でうしなわれたものに政治のカリスマ性がある。アメリカが"ケネディ暗殺"のダメージを最小限にとどめることができた理由は、ケネディへの国民的信任がゆらぐことがなかったからだった。ケネディ死すとも"ケネディ的なるもの"が敬意をもってひきつがれ、それが国民的結束をつなぎとめたのである。
したがってアメリカでは「価値の倒壊」はおこらなかった。毛沢東の場合も同じことがいえる。毛沢東の死後、文化大革命の失敗が明らかになったのちも、中国共産党と人民軍によって毛主席のカリスマ性が保持された。中国がかろうじて体制崩壊を間免れたのは、その政治法則のたまものだった。
「歴史の連続性」が絶えてうまれたマスコミ型政治ところが"角栄失脚"ではこれと逆のことがおきた。
マスコミが「元首相の犯罪」を弾劾する大キャンペーンをくりひろげ、まるで落ち武者狩りのように、角栄と"角栄的なるもの"を徹底的に破砕した。これで日本の正気が失われた。
「歴史の連続性が失われると正気も失われる」という箴言は正しかった。このとき角栄によって手にいれかけた日本の真の独立と国益主義がこっぱみじんになったのである。
事実、角栄が悪玉にされるとその角栄を叩いた政・官の国際派といわれる連中が政府の実権を握り、日本は、角栄がめざしたのとはまったく逆の方向へむかった。
「価値の倒壊」がおきたのだ. 日本はかつての活気あふれる日本ではなくなった。それがいまに尾をひき、現在のていたらくをまねいているのである。
政治的なリーダーシップは、集団のトップに立つ能力だけをさすわけではない。その存在や哲学が時代精神を形作り、指導原理となるような強烈な個性そのものが真のリーダーシップなのである。当時、日本中が"角栄ブーム"に沸き、国中に活力がみなぎっていたのは、角栄にはその資質も資格も十分だったからである。
その角栄が日米の"共同謀略"で倒れた。そのダメージが日本国民にあたえたダメージの大きさはいかばかりだったろう。さらにわるいことには"角栄追い落としに奔走した連中"がその後、続々と政権の中枢へのぼりつめていった。日本の迷走はそこからはじまった。
「日中問題」も「バブル」も角栄以降だった
このときから「悪いのはすべて角栄」というデマゴーキが大手をふるうようになった。
日中国交回復拙速だったという愚論もそのうちの一つだ。角栄は北京で毛沢東に会ったさい「賢い中国人はいつか共産主義を捨てて日本と同じ自由国家になる」といってのけ、一方の毛は「日本の軍国主義は中国に大きな利益をもたらしてくれた。おかげで中国人民は蒋介石をやっつけ、権力を奪取できた。日本軍がいなかったらわれわれは全滅していた」と角栄の手をにぎっている。
?小平もまた「日本軍が蒋介石の軍隊を重慶まで追い払ってくれたため、われわれは勢力範囲を日本軍の後方に展開することができた。旧日本軍を非難するのは不公平だ」とのべている。
侵略戦争をカードに使うと日本政府から謝罪や経済援助をひきだせるという悪知恵を中国にあたえたのは旧社会党の訪中団、外務省チャイナスクール、ロッキード事件の報道で角栄糾弾の先頭に立った朝日新聞の三者だったのであり、角栄になんの咎もない。
バブル経済も同様である。プラザ合意という売国的なとりきめによる円高下にありながら日本経済が世界をリードできたのは、角栄の作った資産化経済がインフレや円高のショックをはねのける底力になっていたからである。バブル経済をつくって崩壊させたのは、角栄を陥れた政・官の間抜けな政策のせいだったのである。
「角栄悪玉論」がヒステリー化する一方、日本中で角栄を糾弾した政治家・検察・法曹人・メディアが正義の味方としてもちあげられ、粗雑でまちがいだらけの金脈問題やロッキード裁判への批判や疑問はいっさい封じられた。
「角栄は悪玉!」「ロッキード事件を風化させるな!」の熱狂が去ったあと永田町と霞ヶ関でいったい何がおきたか。自民党を骨の髄まで腐らせた竹下が「プラザ合意」で日本を売り、権限を拡大した中央官庁は伏魔殿と化し、寡占化をすすめた中央資本は、企業倫理をかなぐり捨てて儲け主義に走った。角栄打倒で共同戦線をはった政・官・財・マスコミの四者は、以後、相互のチェック機能を完全に喪失するのである。
角栄を葬った"国際派"がはじめた「売国政治」 官は権限を拡大し、政治の主導権を奪取した。
これに利権政治家および親米の国際派が官に同調する。竹下登ら利権派と宮沢喜一ら国際派が手をむすび、これに権力志向のつよい官僚群が福田赳男ら官僚出身実力者のもとに結集して反角栄網が形成された。さらにこれに、角栄の地方主義に反発をつよめていた中央資本がのった。
政治理念もポリシーもあったものではない。反角栄という低次元で肩を寄せ合ったただの烏合だが、じつはそれ以後、これを雛形として日本の政権中枢がかたちづくられてゆくのである。
官僚を味方につけていればどんなグロテクスな野合でも一応は、政権のかっこうがつく。ここで日本の政党政治は致命的な過ちを犯す。多数派工作のため右は左をだきこみ、左は権力欲しさに右へすりより、政権はさらにグロテクスになった。
それが〈自・社・さ〉連合だったわけだが、小選挙区で基礎票が欲しくなると創価学会とつるんでこんどは〈自・公・保〉連合という無節操ぶりである。角栄の失脚以後、日本の政権は、理念どころかリーダーの資質も資格ももちあわせない、権力亡者にゆだねられたのである。
官僚がすすめる反国家的な政策
それでも政治路線に大きなブレが生じなかった理由は、政治の実権を官僚にゆだねてきたからだ。一方、政治家は、官僚機構の"掌"のなかで政権争いや利権争奪、政策ゴッコに明け暮れる。
角栄が打ち破ろうとした官僚型政治が、角栄の失脚後、反角栄陣営によって逆に強化され、そののちほぼ完璧な形で仕上がる。角栄の「自主外交」路線が廃棄されると、日本の外交・防衛のイニシアティブがアメリカに移り、そこから日本の"アメリカ属国化"構想が着々とすすめられてゆく。
政治権力を掌握した親米派・国際派官僚がこのポリシーをひきついだのは当然だった。省益だけ追ってゆけば、アメリカの植民地になったほうが賢明、というのが官僚特有の思考形式だからである。
財界やマスコミがこの体制の擁護者になったのは、当大法卒のエリートが牛耳る官導政治政治のほうが民の代表が運営する政権より、嫉妬心を刺激されない分、好ましかったからである。天才にたいする凡庸なエリートの嫉妬ほど始末にわるいものはない。
角栄は金権政治家というデマゴーキ
角栄に同情的な田原総一郎にして角栄を"金権政治家の権化"であるかのようにいうが、とんでもない話である。
児玉誉士夫と組んで公共事業を食い物にした河野一郎、公然と円借款のキックをうけとっていた岸信介らをあげるまでもなく、自民党の金権政治は、とっくの昔から腐臭を放っていた。
むしろ角栄は、国のカネにはビタ一文、手をつけなかった希有の政治家だった。
角栄は事業経営をとおして政治資金をつくった。そのなかに結果として"土地転がし"の疑いがあったとしても、それがいかほどのことか。河野一郎は、公共事業の予算がきまるとリストをもとに児玉に指定業者を差配させ、指定をうけたゼネコンが運んでくる現金を自宅の応接間につみあげ、子分の陣笠代議士に放り出すようにくれてやったという。岸信介は、インドネシア石油開発や韓国の地下鉄工事などにたいする円借款の10%を商社などをとおして還流させ、それを資金浄化と称して平然としていた。
検察が動かず、マスコミが沈黙したのは、岸が政・官における東大閥の重鎮だったのと、日米安保条約の立役者としてアメリカからの信任が厚かったからだった。
アメリカとたたかった最初にして最後の宰相そこにロッキード事件の悲劇性がある。
アメリカにとって角栄はそれまでの日本の宰相のなかでもっとも危険な相手だった。角栄がそれまでタブーだった日米の対等な関係をもとめたからである。日米の基本的なスタンスはアメリカが日本の外交・防衛を統括し、日本がアメリカ経済の下支えをするといものだが、その下敷きになっているのが米国内での「日本敗戦国論」だった。角栄も繊維交渉などをつうじて「戦争に勝ったのはどっちだ」という声を聞いている。だが、ロッキード事件の謀略となってそれがわが身にふりかかってくるとは夢にも思わなかったろう。
同事件が謀略だったか否かの議論は不毛である。もし、日本の首相がドル建て米国債をすべて売却する決断を下せば、アメリカはありとあらゆる手段を使って妨害し、マスコミに首相のスキャンダルをリークするはずである。国益のためならインディアン絶滅も原爆もいとわない。それがアメリカの伝統的なエゴイズムなのである。
日本の有力政治家の大半はアメリカに弱みを握られている。スパイ罪のない日本では、外国諜報機関が自由に政治家や官僚のスキャンダルを漁り、それを外交工作にもちいるのである。反米がタブー視されている保守政界ではいまなお真顔で「角さんのようにはなりたくない」というブラックジョークが語られているほどである。
角栄を見殺しにしたツケがまわってきた
アメリカからやってきたロッキード事件は、福田赳男や三木武夫、竹下登らはてしなく凡庸な政治家が、角栄という天才政治家を屠る絶好の道具立てとなったが、一方、このロッキード事件は日本の親米・国際派を再編成し強化をうながし、米国務省との"腐れ縁"をさらに強める結果となった。
アメリカの手を借りて角栄を屠った日本の権力機構は高いツケを払うハメになった。
"売国"の手形を切らされたのだ。それがプラザ合意にはじまり、日米構造協議、橋本内閣の金融ビックバン、そしてその総仕上げが小泉内閣ですすめられている日本経済をむりやり破産させる不良債権処理と、日本経済のIMF管理下においたうえでアメリカにただ同然で売っ払おうという"竹中構想"なのである。
プラザ合意がひきがねになった「バブル経済」とその崩壊、厚生省や大蔵省、外務省のスキャンダルに代表される中央官庁の堕落、あげればきりがない大企業の不祥事。そのタガがゆるんだ体制がそのまま現在の平成不況になだれこみ、小泉・竹中は、その打開策と称してアメリカに命じられるまま日本経済の"アメリカ属国化"という最悪の選択をおこなおうとしている。
角栄がもっともおそれていた"日本亡国化"の悪夢が、角栄を陥れた者たちの手によって着々とすすめられているのだ。角栄が生きていたら何といって嘆いたであろう!
目下、日本は、史上最悪といわれるデフレ不況のもとで呻吟しているが、その元凶は「ロッキード事件」謀略にあった。あの時点で日本人が日米の謀略と角栄の炯眼に気づいていたら、日本は、二流三流の国家へ転落することはなかったはずだ。
角栄を見殺しにしたトラウマ、それがいま日本につきつけられている日本経済の"米植民地化"という屈辱なのである。
以上 月刊グローバルアイ 以下Ddog
TORAさんのご投稿がないので、投稿しておきました。
反田中角栄キャンペーンの嵐の中、一人擁護にまわった、小室直樹先生を皆さん覚えていませんか!世界を正しく認識することの重要性はこの時感じた。ロキード事件の田中元総理大臣をいかに認識できるかは、その人間のレベルを見極める場合しばしば有効です。
私の場合、小室先生の田中元総理擁護の言説を聞いて、朝日新聞赤旗新聞が作り出す歪んだ世界観の呪縛から抜け出せたと思っております。多くのこの板を閲覧する方の多くもそうではないでしょうか?
小室直樹著 「田中角栄の呪い」、副題「角栄を殺すと日本が死ぬ 」昭和58年カッパブックス、歴史的名著です。
小室直樹先生によって、私の世界観は養われたと思っています。そして、心から尊敬し、勝手に心の師と思っています。
最近あまりにも陰謀主観のトンデモ歴史観が台頭して、すべての真実を見極めようとしていない。太田龍に代表される極端な陰謀主観を否定することは、馬鹿白痴のたぐいであると、陰謀ファンダメンタリストの投稿者読者に蔓延している。
そんな阿修羅板に少々私はしらけ、最近引いてしまっています。
阿修羅は設立趣旨が真実を見極めようである。さすれば陰謀研究が大きな命題でもあるので、私の不満の方が筋違いかもしれません。
小室直樹先生が解く世界の真相と、トンデモ歴史観陰謀史観派とは天と地ほどの差がある。
私は真実を見極めたいのです。ロッキード事件田中角栄先生のスキャンダルは、間違いなく仕組まれたと私も思います。国家戦略、国際政治の常としてこういった類の陰謀は存在するでしょう。9.11もその類でしょう。
陰謀史観を100%鵜呑みにするのは、江戸時代に講談で語られたことを100%事実と信ずるようなものだ。国際的国家戦略における陰謀と、想像力逞しく講談的なトンデモ ユダヤ陰謀主観とは一線を画したい。
モサドが米国を牛耳っている論も否定しない。 私の主観では説得力があるので、これもある程度信じます、グレイです。フリーメーソンは親睦団体で存在しているが、その会員が何か謀を企むこともあるだろうが、実態以上にその閉鎖性から想像力を膨らまされているというのが、私の見解です。
無知無学の弱い人間こそ、事態以上の影に怯えるものだと思う。私は、日本は消えたイスラエル12支族の末裔である日ユ同祖論(これこそトンデモ歴史観かもしれませんが)を信じています。ユダヤ陰謀史観の方にお聞きしたいのは、そんな日本をユダヤが何故抹殺しようとしているのか?明確な答えを聞いたことが無い。いつも頓珍漢なトンデモ論を読まされるだけだ。
テグの地下鉄火災から、スペースシャトルの空中分解まで、森羅万象およそ不幸なことは、すべて陰謀であると決め付け世界を俯瞰するほうが、真実は見えない。
アカシックレコードの佐々木氏の見解はいつも大概支持しているが、http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/ 今回のメルマガは信じない。
アカシックレコードメルマガ抜粋
【地下鉄放火テロ】
03年2月18日に起きた韓国の地下鉄火災による数百名殺傷事件は、単なる放火殺
人の域を超えた(放火犯人をマインドコントロールしたうえでの)テロの疑いが濃
厚。
ときあたかも韓国政界では、00年の南北首脳会談実現のために金大中大統領が北
朝鮮に不正送金し「賄賂で首脳会談とノーベル平和賞を買った」問題が、野党ハ
ンナラ党ら保守勢力によって追及され「太陽政策」の見直しが叫ばれている最中
であり < http://japanese.joins.com/html/2003/0205/20030205201957200.html
事件のあった大邱市は、ハンナラ党ら歴代保守勢力の地盤、慶尚北道の中心都
市。もし今後不正送金疑惑の追求が鈍るなら、それは韓国政界がこの事件を北朝鮮からの恫喝とみなして震え上がったから、と解釈できます(詳しくは次回以降)。