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【ブリュッセル=刀祢館久雄】欧州連合(EU)の欧州委員会報道官は20日、イラク攻撃が始まり欧州経済に影響が及んだ場合、財政赤字を国内総生産(GDP)比3%以内に抑えるユーロ参加国の義務は一時的に緩和され得るとの見解を示した。現行協定の規定で対応可能で、協定の修正や解釈変更は伴わないという。
財政赤字拡大に悩むドイツは、対イラク開戦となればユーロ圏の財政規律を定めた「安定・成長協定」の順守は困難と表明していた。
欧州委によると、協定には天災などの「異常事態」発生時に、財政赤字の3%枠突破を一時的に容認する例外規定があり、対イラク戦もその適用対象になる。赤字の具体的な許容範囲は欧州委やEUの財務相理事会が判定し、加盟国がどさくさに紛れて赤字を増やさないよう監視する仕組みになっている。
ユーロ圏の財政規律については、イラク問題が緊迫する前から修正を求める声が出ていたが、反対派が優勢。 (23:00)