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「貿易が行われることでアジアの低物価国との間で物価水準が均等化するため、日本のデフレは避けられない」といった言説が聞かれる。物価水準の相対的に低い国との物価均等化を唱える人たちは、経済には貿易可能な商品のみが存在しているモデルを前提としていることが多い。しかし、BNPパリバ証券会社・経済調査部チーフ・エコノミストの河野龍太郎さんは、「非貿易財が存在するから内外価格差が生じるのであり、日本よりも実質所得水準の低い国々と物価水準が均等化する経済的な理由は存在しない」と語る。つまり、物価水準均等化論は誤り、と言う。
<4〜5割の内外価格差は為替レートで調整され消滅> 日本の内外価格差は、製造業と非製造業の著しい生産性格差という実物的要因もあるが、「それ以上に購買力平価を大幅に上回る円高水準という金融的要因によってもたらされている」と言う。90年代以降、実質円レートが均衡水準に比べると極度に円高になっていることが問題なのである。「4〜5割の内外価格差は為替レートによって調整され、消滅する」と言う。90年代半ばに比べれば、現在は円高が和らいでいると言えるが、それでも均衡水準に比べると、実質円レートは極度に円高になっている。この結果、「本来必要な資本輸出を作り出すことができないでいる」
<円高放置のままの内外価格差縮小は「無謀な試み」> 円レートを現状の割高な水準で放置したまま、 内外価格差を縮小させるということは、「要するにデフレによって実質円レートを円安にしようとすることなのである」。あまりにコストの大きな無謀な試みだ、と言う。