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東京 2月20日(ブルームバーグ):小泉純一郎首相は20日午後の衆院本会議で、金融機関の不良債権問題と産業の再生に政府が一体的に取り組むため、政府が今国会に提出している産業再生機構設置法案や改正産業活力特別措置法案(産業再生法案)について、「今回の(政府による)産業再生の取り組みが金融機関への公的資金の投入につながるとの指摘は当たらない」と述べた。民主党の小沢鋭二議員などへの答弁。
首相は、事業再生に伴う経済合理性のある債権放棄は金融機関にとっては、「一時的には厳しい」と指摘しながらも、残った債権の保全やバランスシートの健全化などにより経営基盤が強化されることになると強調した。また、「産業の再生により金融機関の収益機会が拡大する効果がある」と述べた。
首相は、産業再生は本来、民間の自主的な努力によって実施することが望ましいと指摘した。しかし、民間同士で再生が進まない場合には、「産業再生機構が民間の英知と活力を最大限活用しながら、事業の再生を支援していくことが必要であり、わが国の産業再生を促進したい」と語った。
また同機構に対する政治介入への懸念について、首相は機構内に設置する産業再生委員会が市場原理に基づき審査することを指摘し、「政治の介入を排除する仕組み」を強調した。さらに機構が要管理先債権などを非主力銀行から買い取る際の価格を「適正な時価とする」と定めていることに触れ、「国民の税金で銀行の責任を肩代わりするものではないし、企業を救済するとの指摘は当たらない」と語った。
コスト、経営者の資質を厳しく検証
一方、谷垣禎一・産業再生担当相は機構が企業支援を決定する際に精査する内容について、対象企業の役員数、給与・賞与のコスト、経営者の資質、株主の負担などについて「厳格に検証していく」との姿勢を示した。
さらに、同機構が安易な企業救済になるのではないかとの批判に対しては、産業再生委員会が3年以内に処分するという「出口」を見据えて市場原理に基づき判断することなどを説明し、「裁量が大きすぎて潰せない企業を助けるとの指摘は当たらない」と述べた。
東京 伊藤 辰雄 Tatsuo Ito