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02/19 16:27 ヤンゴンで取り付け騒ぎ 市民が銀行に殺到 外経64
【バンコク19日共同】ミャンマーからの情報によると、ヤンゴ
ンで民間銀行がつぶれるとのうわさが広がり、ヤンゴンに本店など
を置く民間銀行に、預金を下ろそうとする市民が殺到、取り付け騒
ぎに発展している。
銀行側は防衛策として、引き出し上限額を制限。ある銀行は十日
に上限額を一週間で五十万チャットとしたが、十九日には同十万チ
ャットに下げた。しかし騒ぎが収まる様子はまだない。通貨チャッ
トの公式為替レートは一ドル=六チャットだが、闇レートは約千百
チャットとなっている。
外交筋などによると、同国の銀行システムは脆弱(ぜいじゃく)
で信頼されていないため、蓄財目的の預金は少なく、決済での利用
がほとんど。このため今回の騒ぎは経済全体に影響するほど深刻で
はないとみられるが、困窮するミャンマー経済を象徴している。
うわさのきっかけは、違法な金融業者の破たん。40―60%に
及ぶ高金利で投資やビジネスパートナーを募ったものの、最近の経
済低迷で次々と破たんした。この問題で中央銀行総裁が「民間銀行
は大丈夫」と発言したことが、逆に民間銀行の信用不安をあおるき
っかけになったとされる。
軍事政権はほとんど手の打ちようがない状態。ある金融関係者は
「うわさがうわさを呼んだため起きた事態だが、この国のめちゃく
ちゃな経済実態や金融状況を映している」と話している。
(了) 030219 1626
[2003-02-19-16:27]