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「ここへ来て、大きな社会問題化しつつある“ヤミ金融問題”だが、とうとう携帯電話のメールを悪用する形で、違法融資を勧誘する業者まで登場し始めてきた。ヤミ金融業者に対する捜査当局の取り締まりもいよいよ本格化しつつあるが、そうした違法業者の動きはあまりにもスピーディー。まさにやりたい放題といった感がある」(大手消費者金融会社幹部)
別の金融業者が言う。
「問題の違法融資の勧誘は、メールマガジンの体裁をとる形で行われています。メールマガジンの会員になったおぼえもないのに、『会員特報』などという形でメールが一方的に送られてくるのです…」
とりあえず具体的なケースを以下で紹介しておくことにする。
メールのタイトルは、
「即決2000万円迄【会員特報】」
とあり、
「メルマガ会員様へ “得々情報”配信 融資に絶対の自信 キャシングの○○○○」
と続く(○○○○については具体的な社名が入る)。
ちなみにこのメールに記載された社名では、貸金業者として行政当局(各都道府県、各財務局)に届け出は行われていない。つまり、完全なヤミ金融業者ということができる。
そして注目すべきなのは、以下の個所だ。
「簡単独自審査 コンピューター審査なし 即決200万円迄」
という文言がメールの中に出てくる。
東京都貸金業協会が自主的に定めた広告基準では、完全融資、必ず貸します、どなたでも、といった表現を広告宣伝で使ってはならない、と定めている。
「前述のような文言、“簡単独自審査云々”は、そうした広告基準に完全に引っかかると言えるでしょう」(都内の貸金業者)
NTTドコモ広報部がこう説明する。
「昨年7月に法律が整備されまして、携帯電話ユーザーに一方的に送られる広告メールにつきましては、メールタイトルに“未承諾広告*”をつけることが義務付けられたのです。またNTTドコモとしましては、“未承諾広告*”が付けられたメールについては、お客様が望まない限り一括してシャットアウトするシステムを採用しています」
そうした“シャットアウトシステム”の抜け穴として考え出されたのが、前述のメルマガ方式といえるだろう。
筆者の取材によれば、この違法業者の貸出金利は、“ト・サン(10日で30%)”。
この金利が法定金利(年29.2%)をはるかに超えていることは言うまでもない。しかしこの違法金利については、メール広告には記載されていない。
「もっともこのテの広告を見て金を借りようという人にとっては、金利なんか関係ないだろう。そしていったん借りてしまえば、違法業者の間をたらい回しされ、借入金の総額は雪ダルマ式に増えていくことは必至といえるだろう」(前述の金融業者)
いずれにしてもヤミ金融の世界では、まだしばらくの間、捜査当局の取り締まりと業者の攻勢との間でイタチごっこは続きそうだ。
当コラム読者におかれては、くれぐれこうした業者には注意をしていただきたい。
2003/2/19