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<エディトリアル1・4月年金カットの愚
小泉・財務省の画策>
<http://www.weeklypost.com/jp/030228jp/edit/gdata/edit1_koizumi.jpg>
国民に≪年金カット≫を押し付けようとしている政治家たちは、バカ高い自分たちの議員年金は1円たりとも引き下げない。ちなみに「在職10年で最低年間400万円」という受給基準は国民年金のおよそ20倍だ。それもそのはず、支給額の3分の2は税金から出されている。一方、われらの年金については、政府・与党は「国庫負担2分の1」という約束さえ先送りを狙っている。
政権発足当初、小泉純一郎首相はしきりに、「国民も改革の痛みに堪えてほしい」と訴えた。日本の経済、政治、行政システムが制度疲労を起こしていることを実感していた国民は、“よし、こっちも頑張るから総理も思う存分、大ナタを振るってくれ”と、政権を強く支持した。
ところが、半年経ち、1年が過ぎ、丸2年が近づいてくるにつれ、どうも「痛み」だけは十分に味わってきたのに改革は全く進んでいないことに国民は気づき始めた。当然、支持率は急落して、“並の内閣”に転落した。
その小泉政権が、今度は≪年金カット≫を言い出した。背景には、姑息な打算と談合が隠されている。
政府が4月からやろうとしている≪年金カット≫は、年金制度の「物価スライド方式」を実施するものと説明されている。つまり、“デフレで物価が安くなっているから年金も減らす”というわけだ。引き下げ幅は0・9%で、現在、年金を受け取っているサラリーマンOBの標準世帯では、夫婦合わせた受給額が毎月2000円あまり減らされることになる。
実はこの決定は、国民の怒りに怯える小泉首相と、財政難からどうしても年金カットを実現したい財務省との談合の産物だった。
「小泉政権になって以来、何でも『改革の痛み』で国民に負担を求めればよかったが、年金だけは別扱いにされた。2000年に『65歳支給開始』の大改正を断行し、国民に不満が充満していたからだ。しかも、2004年には年金財源の国庫負担率を今の3分の1から2分の1に引き上げると約束したものの、財源がない。だから、過去3年連続で物価が下がっていたのに年金カットを見送ってきた。来年度も見送ると、本来の支給額より3%近く“もらいすぎ”の状態が続く。財務省としては、もしカットしないなら別の財源確保が急務だと総理に強くお願いした」(財務省幹部)
つまりそれが、財務省の消費税引き上げ戦略だった。事実、昨年暮れ以来、小泉首相や与党幹部が、「年金財源を確保するため」と、相次いで消費税引き上げ論をぶち上げたことは記憶に新しい。
しかし、結局は、財務省が求める額の3分の1程度、0・9%の年金カットと引き換えに、小泉首相は、「消費税引き上げは次のリーダーに残された手段だ」(2月10日の奥田碩・日本経団連会長との会談で)と、堂々と“財源問題先送り宣言”をするに至った。
これは年金危機の解決にならないことはもちろん、味をしめた財務省が、来年以降も次々と“残りの引き下げ分”を主張することは目に見えている。もし、同省が「今の年金額は3%のもらいすぎ」だという主張を押し通せば、標準世帯でさらに月額5000円程度の年金カットが待ち受けていることになる。
本誌では年金引き下げに対抗して、年代別に得する年金受給方法を特集しています。