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生保4社:今年度外債残高が初めて10兆円の大台に-半年で1.5兆円増加【ブルームバーグ】
http://www.asyura.com/2003/hasan22/msg/147.html
投稿者 ご破算に願いましては 日時 2003 年 2 月 18 日 00:32:08:


東京 2月18日(ブルームバーグ):日本生命保険など大手生保4社が今年度下期に米国債などの外債投資を積極化したことから、今年3月末の外債保有残高が昨年9月末に比べて、最大で1兆5000億円(約17%)増加し、初めて 10兆円の大台にのる見通しだ。

国内の長期金利は史上最低水準で推移、国債保有を増やしても運用収益は期待できなくなっている。このため、利ざや確保を狙って、増えた保険料収入の一部を信用力のある米国債などに投資しているのが主因だ。

また、一部には日本国債の運用を減額、その分を外債に振り替える動きも出ており、大手4社以外の生保でも今後、相場の過熱感が出てきている日本国債を回避し、外債投資に走るのは必至の情勢で、債券市場では“内低外高”がしばらく続きそうだ。

各社の運用担当者によると、4社の外債保有残高は昨年9月末で、日本生命が3兆6600億円、第一生命は2兆8500億円、住友生命は1兆4200億円、明治生命は9000億円と合計8兆8300億円。これが今年3月末に合計で最大1兆 5000億円(17%増)増え、10兆円の大台にのる見込み。

「その場しのぎなら重大な問題」

こうした動きが顕著になったのは国内の長期金利が1%を下回り始めた(相場は上昇)昨年の10月下旬ごろからで、今年に入って、円金利資産の代替として為替リスクを回避(ヘッジ)したうえで、外債を積み増す傾向がさらに強くなっている。そのほとんどがユーロや米ドル建てだという。

生保各社は、契約者に約束した予定利率を実際の資産運用利回りが下回る逆ざやを抱えており、国債だけでの運用では逆ざやは拡大するばかりだ。そこで、日本と米国などとの「内外金利差」を利用し、金利収入を上げるために躍起になっていることも背景にある。

しかし、モルガン・スタンレー証券債券統括本部の森本裕司ポートフォリオ戦略部長は生保の外債依存が増えていることについて「あまりに円金利が低いため外債でカバーするというのであればその場しのぎの策で、重大な問題をはらんでいる。ソルベンシーマージン(保険金支払い余力)比率計算上は大丈夫、といった安易な判断基準では駄目だ」と指摘した。

日本生、4000億円増額

最大手の日本生命は下期に外債投資を約1000億円増やす予定だった。しかし、新規契約の増加や解約の減少などにより、微増と想定していた新規資金が増加したため、さらに3000億円増額し、プラス4000億円に変更した。

日本生命財務企画部の東方久純部次長は「日本の財政が破たんするリスクは高まっており、日本売りにつながるというリスクは見据えておかなくてはいけない」と、国内資金が海外に流出する際の国内金利の上昇(債券価格は低下)を懸念している。

同社の外債投資における通貨割合は米ドル建てが60%なのに対し、ユーロ圏の通貨建ては40%。ヘッジコストにほぼ等しい米短期金利(FF)が低いため、米ドル建て債を多めにしている。

「外債のほうが投資妙味」

業界3位の住友生命も、下期中に外債に為替リスクをヘッジして約5000億円を積み増す。資金債券運用部の谷本道久部長は「国内金利がデフレを反映して、今の低い水準で留まっている限りはヘッジ外債の方に投資妙味がある」と説明した。

外債の中での投資妙味については「ユーロ債が一番魅力的。次に米債」。欧州中央銀行(ECB)は2003年度内に政策金利の0.5%下げを2回実施する可能性がある」と欧州金利には低下余地があると見ている。

同4位の明治生命は、下期中に250−300億円を外債に投資する。資産運用部門・財務業務グループの荒谷雅夫グループリーダーによると、国内公社債の積み増しを4000億円から3500億円に変更し、その差額の500億円を外債や現金に振り分ける。250−300億円の全額を、為替リスクをヘッジしない、いわゆる、オープン外債に投資する。

また、荒谷氏は「米国からの資金逃避ということを考えれば、ユーロ債はもう少し安くてもいいのではないか。経済力としては、米国よりユーロ圏の方が弱い」と、ユーロ高は行き過ぎと見ている。為替リスクをヘッジしていないため、状況をみながら通貨分散を図る方針だ。

「リスク分散できて収益も確保」

第一生命は下期中に4500−5500億円の規模で外債投資を増加させる。その中には国債で運用していた2200−3200億円程度の移し替えへもある。外債投資のほとんどがヘッジ付き。

運用企画室の宮田康弘室長は「2002年12月の時点で、為替リスクをヘッジした後の米国債の利回り(10年債)は2.5%。一方、日本国債は0.9%で、その利回り格差は1.6%になる。国債に投資するよりもヘッジ外債のほうがリスクも分散でき収益も確保できる」と見ている。同社のヘッジ外債に占める通貨の割合は米ドル45%に対し、ユーロ圏55%(ユーロは45%)となっている。

ブルームバーグ・データによると、昨年9月末時点で、米国の10年国債利回りは3.6%程度だったが、現在は3.96%程度まで上昇している。一方、米短期金利(FF)は1.75%から1.25%と0.5%低下している。現在のヘッジコストはほぼ米短期金利と等しため、為替リスクをヘッジして米ドル建て外債に投資した場合の利回りは1.85%から2.71%に上昇しているみられる。

一方、昨年9月末時点で、独国債10年債の利回りは4.27%程度だったが、現在は3.99%程度まで低下している。ヘッジコストとほぼ等しい欧短期金利は 3.75から2.75%まで1%低下した。為替リスクをヘッジして、独国債に投資した場合の利回りは0.52%から1.24%程度に上昇している。

東京 伊藤 小巻 Komaki Ito

氏兼 敬子 Keiko Ujikane

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