現在地 HOME > 掲示板
> 国家破産２１ > 727.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 国家破産２１ > 727.html
★阿修羅♪
|
|
東京 ２月14日（ブルームバーグ）：2002年10−12月の実質ＧＤＰ（国内総生産）は実質ＧＤＰは前期比0.5％増、年率換算プラス2.0％成長と、事前予想に反して４期連続のプラス成長となった。しかし、伸び率は鈍化して景気減速を確認、同時にデフレ加速の厳しい現実も突きつけた。先行きも、イラク、北朝鮮など国際政治情勢の緊迫、国内の不良債権処理加速の影響などリスク要因が多く、予断できない状況だ。
事前のブルームバーグ調査では、10−12月のＧＤＰは前期比0.5％減（年率換算マイナス2.0％成長）とマイナス成長が見込まれていたため、予想外の結果に株価は上昇、外国為替市場も円買いが優勢の展開となるなど、市場では国内経済悪化懸念の後退を好感する局面もあった。
しかし、ニッセイ基礎研究所では景気は「このところ足踏み状態」と位置付け、今回のＧＤＰ統計もこれを裏付けたとしている。第一生命経済研究所の川崎真一郎エコノミストは、景気は昨年の１月を谷として輸出主導で回復に転じたが、内需に点火しないまま早くも息切れ感が鮮明となったと分析。「総じて現在の景気は踊り場状態と言える」としている。
経済界も「（ＧＤＰ成長率の）プラス幅は縮小してきており、景気は減速傾向にある」（奥田碩・日本経済団体連合会会長）と厳しい評価。内閣府の発表では、ＧＤＰは02年４−６月の前期比1.3％増をピークに７−９月は同0.7％増となり、今回はさらに伸びが鈍化している。
デフレ継続、名目ＧＤＰマイナス−回復実感なし
今回のＧＤＰ統計の注目点の一つは、物価の総合的な動きを示すＧＤＰデフレーターの動き。19カ月連続で下落し、下げ幅も前年同期比2.2％下落と前期の同1.9％下落から拡大し、比較可能な80年以降で最大を記録した。
景気の実感を示す名目成長率は前期比0.1％減、年率マイナス0.5％成長と３期ぶりにマイナスに転じ、物価下落が実質成長率を押し上げた形だ。東芝の広報室では、ＧＤＰは４期連続でプラス成長となったものの、個人消費はほぼ横ばいで、景気の回復は感じられないとコメント。川崎氏も「実感する景気は弱い」と指摘する。
今回、予想外のプラス成長となった主因は個人消費にある。ＧＤＰの約６割を占める個人消費は前期比0.1％増と５期連続でプラスとなり、事前予想の同 0.7％減を大幅に上回った。民間設備投資も事前予想（同0.7％減）に反し、同 1.0％増と３期連続でプラスとなり、内需の２大柱がプラスを維持した格好だ。
個人消費の増加について、三井住友アセットマネジメントの投資戦略グループ、本間基照エコノミストは、デフレーターの影響であり、名目では前期比0.4％減少したと指摘。さらに、帰属家賃を除くと名目で前期比0.6％減少しており、消費は悪化したとの見方を変えるものではないとの厳しい見方を示している。
「いつ崩壊してもおかしくない」
「踊り場状態」にある日本経済は今後どこへ向かうのか。川崎氏は「イラク情勢などを受け世界景気が一段と不透明感を強めるなかで、比較的底堅い動きを示していた内需の減速が鮮明になったことで、（踊り場状況は）いつ崩壊してもおかしくない状況にある」とみる。
大和証券ＳＭＢＣの白石誠司チーフマーケットエコノミストは、「景気は減速から失速局面に差し掛かっている」との判断を示したうえで、今後、個人消費の底堅さや外需の下支え効果がはく落した場合の「サポート役も見当たらない」として、03年１−３月期のマイナス成長リスクは確実に膨らんでいると指摘する。
１−３月についてはＵＦＪつばさ証券の南武志シニアエコノミストも「緩やかながらもマイナスに転じる」と予想。海外情勢の不透明感が長く漂うことで、消費者マインドが再度悪化する可能性もあるほか、設備投資、輸出も先行き増加を見込むには不透明感が強過ぎるという。
一方で、大和総研の牧野潤一シニアエコノミストは、今後の日本経済のカギを握るのは「輸出・生産」だと指摘。現在の輸出、生産は昨年前半のアジアからの対米ＩＴ（情報技術）輸出の急増、それによる米国内の流通在庫の高まりによって、足踏み状態にあると分析。ただ足元では改善の兆しもみられるため、順調にいけばアジア向け電機輸出、電機生産の持ち直しを通じ、景気は年央ごろから持ち直すのではないか、との見方も示している。
東京 青柳 仁美 Hitomi Aoyagi
松谷実 Minoru matsutani
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。