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得をしたのはまたも新生銀行−。経営再建中の西武百貨店への金融支援問題で、新生銀が西武百貨店グループに貸し出している400億円の債権のうち、約200億円をみずほコーポレート銀行が“肩代わり”することが明らかになった。倒産に追い込まれたそごうの二の舞を避けたいとの強い思惑があるようだ。
西武百貨店への金融支援をめぐっては、今年1月、みずほコーポレート銀が1350億円、クレディセゾンと東京三菱銀行など準メーン以下5行が計850億円を債権放棄するという計画を打ち出していた。
しかし、準主力行は「なぜ融資額の多い新生やみずほアセット信託銀行の負担がないのか」と強く反発。スキームの練り直しを余儀なくされていた。
新たな支援案では、新生銀の西武百貨店本体向け債権200億円を、みずほコーポレートが買い取る。買い取り額は70億円ほど“値引き”するため、新生銀の損失となるのだが、この分はすでに引き当て済み。痛くもかゆくもないというわけだ。
みずほアセット信託銀も10億円程度を債権放棄することで、準主力行の負担額は100億円程度軽減される。
みずほがここまで新生銀に気を使う理由は、いわずと知れた瑕疵(かし)担保条項の存在だ。2割以上目減りした債権を国に買い取らせるという特約の行使期限が今月末に迫る。
そごう救済のスキームでも新生銀がネックとなり、結果的に倒産に追い込まれたという苦い記憶があるだけに、“新生銀リスク”を回避したかったというわけだ。
西武百貨店は21日に予定している第2回債権者会議で、この修正案を提示するが、みずほの負担上乗せによって新生銀は瑕疵担保条項を行使しないと見られ、金融支援はなんとかまとまりそうだ。
とはいえ、倒産したそごうの再建に西武百貨店が乗り込み、今度は経営が悪化した西武百貨店とそごうが経営統合するという手法には、疑問の声も根強い。
産業再生機構入り第1号ともささやかれる西武百貨店だが、あちらこちらで不公平感が残る救済劇となりそうだ。