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国有化回避へ向け必死に増資に駆け回るみずほグループの前に、また大きなハードルが横たわることになった。金融庁が13日までに、大手銀行の第三者割当増資を監視するガイドライン(指針)を、予定より1カ月前倒しして整備する方針を固めたのだ。狙いは当然、取引先など1000社以上から約1兆円の調達を予定するみずほの動き。融資をタテに引き受けを強制していないか−などを厳重にチェックする。
大手各行は「国際業務が認められる自己資本比率8%のハードルをクリアできるか否か」(大手証券)の瀬戸際に追い詰められている。
不良債権処理加速や株価低迷による含み損の増大に加え、「自己資本の水増し」と批判される税効果会計の資本計上についても、日本公認会計士協会が近く「会長通牒(つうちょう)」を出して銀行の監査法人に厳格監査が打ち出される。
「公的資金再注入−国有化」を避けたい各行は3月期決算に向け、大規模増資を打ち出した。
三井住友FGが米大手証券のゴールドマン・サックスから約1500億円調達▽UFJもメリルリンチから約1000億円の出資受け入れ▽三菱東京FGが普通株で一般投資家から約3500億円を公募増資−などである。
中でも注目は、第三者割当増資で国内で8500億円、海外で1500億円の計1兆円の巨額増資を打ち出したみずほ。
国内の調達先は親密な取引先、つまり融資相手で、1000社以上から薄く広くかき集める。デフレ不況のなか、融資の「命綱」を握る相手に頼まれれば、むげに断れない。
みずほの前田晃伸社長は、「銀行の優越的地位を使わないなどのルールは守る」とするが、「それは建前に過ぎない」(金融アナリスト)というのが一般的な見方だ。
金融庁は(1)融資が見返りの出資(優先株の引き受け)要請(2)融資の停止をちらつかせて出資を迫る「優越的地位」利用(3)「出資した元本は確実に返済」など銀行がリスク補填(ほてん)すると誤解させるような説明−の3点を禁止する指針を月末メドに整備する。
不健全な増資に歯止めをかけ、公的資金の再注入につなげたい竹中平蔵金融財政担当相の思惑も背景にある。
これがみずほ増資のブレーキになると、「国有化」の足音が聞こえてくる。またも前門の虎、後門の狼か−。