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【ロンドン福本容子】過去3年間で世界の主要株式市場が失った時価総額の合計は13兆ドル(1500兆円)に達し、下落局面の期間は戦後最長。それでも長期的には、株式の利回りが債券などを大きく上回り、有利な投資対象となっている――英国の研究者がこんなリポートをまとめた。
ただ、「長期的」というのは100年単位のことで、気の長い話。少なくとも英国市場については、99年末の史上最高値を今後15年以内に回復する可能性は「5割にすぎない」と予測している。
リポートは、ロンドン・ビジネス・スクールのディムソン教授ら3人がABNアムロ証券の委託でまとめた。
それによると、00年初めからの今回の相場下落局面で失われた世界の市場価値は、29〜32年、73〜74年の暴落に次ぐ史上3番目の規模。この損失総額13兆ドルを世界の人口で割ると、1人あたり2000ドル(約24万円)に相当する。
株価の下落が目立った昨年1年だけでみれば、長期国債の利回りが24カ国中22カ国で株式投資の利回りを大きく超えた。しかし、長期的には株式が、債券や預金など他の投資対象に比べ最も有利との結果が出た。
1900年以降の103年間について、株と長期債の実質利回り(インフレを差し引いた年率)を比較したところ、16カ国全てで株が債券を上回った。株の利回りは最低のベルギーで1.8%(債券マイナス0.3%)、最高のオーストラリアで7.4%(同プラス1.4%)、日本が4.1%(同マイナス1.2%)だった。
しかし、これは100年単位でみたもので、過去の事例をみると、1年間保有して年率がマイナスになる危険性は低くない、という。リポートはまた、米国を中心に「根拠もなく楽観的すぎる」高利回り期待があると戒めている。
[毎日新聞2月11日] ( 2003-02-11-23:43 )