現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産21 > 485.html ★阿修羅♪ |
|
政府は7日、金融と産業の一体再生を目指して今春発足する「産業再生機構」の社長に、大和証券SMBCの清田瞭社長(57)を起用する方針を固めた。近く正式に就任を要請する。大和SMBCは、企業の合併・買収(M&A)や企業再生仲介の大手。清田氏は、企業再生ビジネスや債券業務の現場を熟知しており、金融機関から不良債権を買い取って企業を再生するという難題に取り組むには最適と判断した。これにより、政府の企業再生策が具体的に動き出すことになる。
産業再生機構は、小泉政権が昨秋、デフレ対策と金融再生策の目玉として打ち出した。不良債権処理に伴う融資先企業の倒産多発をくい止めるのが狙いで、再生可能な企業向けの不良債権を、主に主力銀行以外から買い取って主力銀行とともに企業再建を目指す。政府は、機構の設置法案を開会中の通常国会に提出しており、3月中の成立、5月の発足を目指している。
清田氏は、現在の持ち株会社体制となる前の旧大和証券で、債券部長、債券・資金本部長など債券畑を歩んできた。社内外から「債券の清田」として知られ、副社長まで務めた。99年に旧大和証券が持ち株会社へ移行したのに伴って、傘下の中核企業である大和証券SMBCの社長に転じた。
大和SMBCは、大和証券グループ本社と三井住友銀行が合弁で設立した、法人顧客を対象とする証券会社。最近では、大正製薬と富山化学工業の資本・業務提携、東レによる米デュポンの事業買収に関与するなど、2002年度上期(4―9月)に、52件の企業のM&A案件をまとめている。
産業再生機構のトップ人事は、民間経済界出身者を充てる方針で人選が進められてきた。企業の生死を選別する「閻魔(えんま)大王」(塩川財務相)、「恨みを買いかねないポスト」(財界人)と言われることもあって、人選は難航していたが、候補者の推薦を要請された日本経団連が年明けに候補者リストを作成。谷垣産業再生相は2月初めに、リストに沿って人選の詰めに入ることを小泉首相と確認していた。
◇
清田 瞭氏(きよた・あきら) 69年早大政経卒、大和証券(現大和証券グループ本社)入社。常務、副社長を経て99年4月から大和証券SMBC社長。福岡県出身。
(2月8日03:15)