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02/08 16:07 湾岸戦争時上回る影響か イラク攻撃でアジア経済 外経72
【シンガポール8日共同】オランダの金融大手INGグループが
最近まとめた報告書によると、イラク攻撃が実施された場合、一九
九一年の湾岸戦争時に比べて輸出に頼る傾向が強まったアジア地域
では、当時よりも経済打撃が懸念されるという。
報告書によると、日本を除くアジア地域の国内総生産(GDP)
に占める輸出の割合は、九○年の15・8%から、二○○一年には
21%に増加。米国への輸出が占める割合も20%(九○年)から
23%(○一年)に増えた。
報告書は、イラク攻撃に伴う外需低迷がアジアの輸出に与える影
響を指摘。さらに原油輸入が全輸入高の三分の一を占めるインドな
どでは、原油高騰による経済悪化が予測されるとした。
アジアの二大石油輸出国のマレーシアとインドネシアは、当初は
原油高騰の恩恵を受けても、攻撃期間が長引けばシンガポールや香
港などと同様、輸出低迷が景気の足を引っ張るとみている。
一方、最もイラク攻撃の影響を受けにくい国として中国を挙げ、
輸出減のマイナス面を堅調な内需や投資で補えると分析。中国の人
民元は米ドルに対する事実上の固定相場だが、現在のドル安傾向が
加速すれば、中国の輸出競争力がさらに増し「第二の湾岸戦争の最
大の勝利者」になるとの見方もエコノミストの間で出ている。
(了) 030208 1607
[2003-02-08-16:07]