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株、先物ディーラーの消耗戦――投機のない市場は衰退する?
【NQN】5日前場の東京株式市場では、日経平均株価が反発した。前日4日の米国株式相場が「イラク戦争懸念」を背景に反落したのとは対照的に、底堅い展開となった。もっとも中身は、証券会社のディーラーによる株価指数先物などへの買い戻しといった面が強く、市場からは相場の本格上昇を期待する声は聞こえてこない。
きょうは一体、どんなうわさ話がでたのか――。前場の上昇を皮肉混じりに語る市場関係者が多い。前日4日は「日銀が10兆円規模で国内株を買う=米コンサルタント会社発」、前々日3日は「次期日銀総裁に中原伸之前日銀審議委員が内定=共同通信電として外国通信社が報道」などと、このところ日銀がらみの「うわさ話」が市場を駆けめぐっている。ただし、株式相場には一時的であれ上昇要因と見られる材料ばかりであることが、ポイントだ。売り方にとっては分の悪い展開を強いられているが、一方で3月期末を前に株安を何としても避けたい政府や銀行にとって、こうしたうわさは「招かれざる客」という訳でもない。
先物ディーラーの消耗戦――。準大手証券のトレーディング部長は、最近の相場をこう表現する。「長引く経済低迷」「持ち合い解消売り」「対イラク戦争懸念」。抱える材料は売り材料ばかりで、売りポジションはたまりやすい。ところが相場が一段安となるだけの「決定打」にも欠けるため、多少相場が下げると売り方は一斉に買い戻しに動く。結果、相場は次第に値幅を縮小することになり、こう着感が強まる。狭い値幅では思うように利益を上げることもできず、損の上塗りでは心理的な疲労は募るばかりという。
そんなうっぷんを晴らすかのように、きょうも東証マザーズのトランスG(同2342)とアンジェス(コード4563)には「投機資金」の流入が活発だ。前引け時点での売買代金はともに17億円を超え、仮に東証1部に上場していたとすると、売買代金ランキングでは帝人、東芝を上回り、41位と42位に顔を出すことになる。
5日付の日本経済新聞朝刊5面。特集記事のなかで元モルガン銀行東京支店長
の藤巻健史氏は「投機のない市場は衰退する」と指摘している。規制強化が進む
市場から、「投機資金」は逃げ出している。(永井洋一)
クイックニュース社