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(回答先: ベネズエラ:原油生産量 ゼネスト前に回復へ 国営社長見通し [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 01 日 15:42:15)
【カラカス=本間圭一】南米の石油大国ベネズエラで、ほぼ2か月間続いたゼネストが事実上収拾に向かって動き出した。ストの長期化で、各業界・団体が、反政府勢力幹部の号令を無視し、相次いで業務正常化に乗り出したためだ。
政府のスト切り崩し工作や、イラク攻撃を前に混乱収拾を図りたい米国の意向で石油産業も回復に向かっており、国際社会が本格的な調停に乗り出す中、反政府勢力は、チャベス政権打倒に向けた戦略の早急な練り直しを迫られている。
主要私立大の学長は31日、週明けの3日から授業を再開する方針を明らかにした。また、銀行業界に続き、デパート業界も6日から、時間を短縮して営業を再開する予定。スーパーマーケットや小売店業界もこれに追随すると見られる。首都カラカスでは、開店する商店やレストランが目立ち、一般企業も独自に営業を始めている。
こうした流れは、大統領がスト圧力で早期辞任に追い込まれるという当初のシナリオが崩れてストが長期化する中で、各団体の活動がまひし、収益が悪化した事情が大きい。ストを主導するベネズエラ労働総同盟のオルテガ委員長は、スト緩和の方針はないと重ねて表明してきたが、31日に反政府勢力幹部は、スト参加を各業界に一任する方針を示唆した。
一方、日量300万バレル前後から20万バレルまで下落した産油量も現在、政府発表で約150万バレル、反対派幹部の算出で約100万バレルまで回復した。政府がストに未参加の石油公社職員を総動員したほか、退職者や外国人技術者を採用。切断された電気系統の修復に軍まで動員した対応が奏効している。
また、米国が、反政府勢力に距離を置いたことも大きい。パウエル米国務長官が先月下旬、チャベス大統領の主張の一部を取り入れたカーター元米大統領の調停案に支持を表明すると、反政府勢力は落胆し、政権側のスト切り崩し工作は勢いを増した。チャベス政権崩壊への展望が開けないなかで、対イラク軍事作戦を控えた米国が、原油高騰の要因除去を優先させた動きと受け止められている。
スト戦略が事実上崩壊に追い込まれた反政府勢力は現在、抗議デモを継続し、大統領任期を現行の6年から4年に短縮する憲法改正の提案を行うという戦術転換を図っている。ベネズエラ危機打開の仲介にあたるため、30日以降、カラカスで混乱収拾に向けた協議を開始した米国など関係6か国の代表に対し、反政府勢力は憲法に沿った解決策を模索する姿勢も訴えた。もっとも、1月下旬に行われた世論調査では、チャベス政権への不支持率は8割近くに達しており、依然として反政府感情は強い。それだけに、今後の対決の行方はまだ、明確ではない。
(2月1日20:49)